モデルとして活動するロンドン・メイヤーズのインスタグラムには、オシャレなファッションの投稿の数々が。そんな中の1つ、ショーの舞台裏で撮影された動画が話題となっている。

その内容というのが、黒人である彼女の髪質に誰も対応してくれないという現状を訴えたもの。

パリのファッションウィークのとあるショーでの舞台裏を撮影した映像には、他の白人モデルがセットしてもらっている中、メイヤーズだけどのスタイリストからも声を掛けられず、待たされる姿が映し出されている。

特別な扱いをされたいわけではない。ただ、ヘアスタイリストたちに、黒人の髪も対応できるようになってほしい。ショーでいつも私の髪だけみんなが避けるのにうんざり。このボサボサアフロのまま、私をランウェイに出そうとするなんて、どういうつもりかしら。白人モデルに同じ対応をしたら、きっともう呼ばれなくなるわ。誰かが立ち上がらなければ、同じ立場のアフロの子たちもきっと一緒に倒れてしまうわ。

同じように悩むモデルを代表し、声を上げたメイヤーズ。インタビューでは、普段は自分でヘアセットしてから現場にいくと答えている。他の白人モデルは何もしなくても、会場でヘアセットしてもらえるので、今回自身も同じようにしてみたところ、誰も対応したがらなかったのだとか。

みんなが私と目を合わせるのすら避けているのが、本当に苛立たしかった。普段は自分でヘアセットしてから来るのだけど、今回はみんなと同じように何もせずに来たの。
ヘアスタイリストを叱りたいわけではないの。ただ、未だに彼らは黒人のナチュラルな髪質に対応できないのよ。部屋を歩き回って、黒人の髪をセットできる人を探したけれど、何度も無視されたわ。結局1人の男性がセットしてくれたんだけど、髪が仕上がっていない状態でショーに出させられた。髪の毛に糸くずがたくさんついていて、別の黒人のモデルたちに驚かれたわ。

ヘアスタイリストを信頼できなくなってしまったメイヤーズは、基本的に以前に好評だったスタイリングを自分自身でしているという。

メイヤーズは、特定のビューティーチームやデザイナーなど誰かを批判したわけではなく、単純にファッション・メイク業界でマイノリティーへの受け入れ体制が整っていないことを指摘。

年齢、肌の色、性別、体型…広くさまざまな業界で多様性を打ち出し始めているものの、簡単に現場の対応が変わらないことが明るみに。彼女の投稿から、少しずつでも意識が代わり、幅広いタイプのモデルが気持ちよく活躍できるようになるのを願うばかり。