ロシア・モスクワのITセキュリティー大手カスペルスキー本社にある文字列が書かれたガラスの壁(2016年10月17日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ロシアのハッカーが同国のITセキュリティー大手カスペルスキー(Kaspersky Lab)製のウイルス対策ソフトを悪用し、米国家安全保障局(NSA)の下請け業者のコンピューターからNSAの高度な機密情報を盗んでいたことが分かった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が5日報じた。

 ハッキングがあったのは2015年で、昨年になって発覚した。WSJによると、請負業者の社員がNSAの機密情報の入ったデータファイルを自宅に持ち帰り、カスペルスキー製ソフトウェアを搭載した自分のコンピューターに移したとみられている。

 WSJは匿名の関係筋の話として、ロシアのハッカーはカスペルスキー製ソフトウェアのプログラムを使って機密情報の入ったデータファイルを特定した後、この社員に狙いを定めたとみられると伝えている。

 このハッキングを通じてロシアのハッカーは、NSAが外国のコンピューターネットワークに侵入したり、サイバー攻撃から防衛したりする方法に関する情報を入手したという。NSAのセキュリティーが破られたのは過去4年で3回目とみられる。

 米国土安全保障省は9月13日、90日以内にカスペルスキー製品の使用を中止し、認められた他社製のソフトウェアに変更するよう政府機関に命じており、このハッキングを受けた措置だった可能性がある。同省は当時「カスペルスキーの一部社員とロシアの諜報機関をはじめとする政府機関のつながりを懸念している」と述べていた。

 NSAの報道官はWSJの報道に正式なコメントを出していないが、ある当局者は報道の一部は正しいと認めた。

【翻訳編集】AFPBB News