いつも同じお米なんて、もう古い!  お米もメニューによって使い分ける

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お米も選んで正解

パンは、おかずの内容に合わせて種類を選んで食べる人が多いでしょう。では、今日は魚だから、今日はチャーハンだから、今日は丼物だから…と、あなたはお米を使い分けていますか?お米の種類はたくさんあるので、使い分けて食べると、あなたの食事情は一挙に豊かになるのです。

「お米は品種によって特性が大きく変わります。代表的なところではコシヒカリとササニシキ。コシヒカリはもっちりタイプで、ササニシキはさっぱりタイプのお米なのですが、日本人はもっちりタイプが好きな人が多いので、多くのご家庭にコシヒカリがあると思います。でも、メニューによってさっぱりタイプのお米が合う場合もあります。例えば汁を混ぜたり、炒めたりするようなものや朝食にはさっぱりタイプのお米が向いていますよ」

そう話すのは、お米マイスター。今の日本は、ほとんどコシヒカリ。そこには、もっちりタイプが好きな日本人の好みの問題と、虫の害が多く育てにくいササニシキという、二つの理由がありました。

インド料理のサフランライスを作るなら、うるち米ではなく、あの長細いお米をと考えますよね。おこわを炊く時は餅米を選びます。それ以外の時も、せっかくご飯をおいしく食べるのなら、メニューによってお米を変えると、よりおいしさを実感できるんです。

お米を選ぶ時の基準は、粘りとうまみ

意外に幅広く種類があるのです。まだ食べたことがない種類に、自分のコレだ! があるかもしれません。

トレーニングやヨガを始めると、玄米が気になりますが、慣れや体質から、玄米がすべての人のお腹に合うとは限りません。その場合、分つき米を試してみましょう。玄米から白米へ精製する時、どのぐらい精米するかによって、味わいも食感もかなり違います。例えば五分づきは半分精米されたお米。玄米ほどのコクはないですが、玄米とはまた違ったプチプチとした食感が味わえます。また、玄米と白米をブレンドするのもおすすめです。どれがいいかは好み次第。いろいろ試してみてはいかがでしょう。

ところで、新米は水分が多いので香りを楽しむもの。本当は、新米の味が落ち着いてくる2カ月後ぐらいが、一番おいしいとか。つまり、お米の旬は実は年末年始。いろいろな季節のいろいろな味、シンプルだからこそわかるお米を楽しんで味わいましょう。

お米コラム

玄米をどの程度まで精米するかで、味も食感も異なります。好みやお腹の調子、料理に合わせて選ぶといいでしょう。玄米が苦手な方に玄米をおすすめしたい時にも、こうした分つき米がいいでしょう


新米が出る直前のお米をおいしくいただくには、日本酒やはちみつ、米油などを混ぜるのがおすすめ。3合に対して小さじ1杯が目安です


お米のおいしさを逃がさないためには、お米を洗う時から浄水を使うこと。この時に、お水を吸っています。また、今のお米はゴシゴシ研ぐ必要はないのだとか。かえってお米を傷つけてしまうので優しく洗う感じでOK

 

ライター:大嶋朋子
出典:『Yogini』Vol.30 「心と体を整える“日本のご飯”」