米グーグルは10月4日、米サンフランシスコでイベントを開き、さまざまな消費者向け機器を発表した。新型のスマートフォン、AI(人工知能)を利用するスピーカー型音声アシスタント機器、VR(仮想現実)用ヘッドセット、ワイヤレスイヤホン、新発想の小型カメラ、薄型ノートパソコンといった具合だ。

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「Google Home」を日本で発売

 中でも筆者が注目したのは、スピーカー型AIアシスタント機器「Google Home」だ。同社は昨年(2016年)11月に、同社のAIアシスタントサービス「Google Assistant」を搭載したこの機器を米国で発売したが、今回のイベントで、これをまもなく日本でも発売すると発表した。

 またグーグルは、この日、Google Homeの姉妹製品として、小型モデルの「Google Home Mini」と、高音質の大型モデル「Google Home Max」も発表したが、このうち前者についても、日本で発売する計画だ。

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 グーグルは今年5月に同社のAIアシスタントサービスを日本語に対応させ、スマートフォンで利用できるようにしていたが、ついにスピーカー型機器を投入し、本格的に日本市場に参入するというわけだ。

アマゾンも日本市場にEchoを投入

 折しも米アマゾン・ドットコムがその1週間前に、同社のAI スピーカー「Amazon Echo」の新モデルや、上位モデル、小型モデルの新製品などを発表したばかり。

 さらにアマゾンは、その4日後にAmazon Echoを年内にも、日本で発売すると発表している。最新の発表では、同社はこの機器をインドでも発売する。

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 こうしたAIスピーカーについては、米アップルも今年6月、iPhoneで提供しているアシスタントサービス「Siri」を搭載する「HomePod」を発売すると発表。今年12月に、まず米国、英国、オーストラリアで発売し、来年には販売地域を拡大していく予定だ。

 これらの機器は、AIアシスタントに音声で命令して、情報を得たり、操作したりすることができる。例えば、質問への返答、音楽再生、ニュースの読み上げ、タイマー設定、スケジュール確認など。対応する機器と組み合わせれば、室内照明の操作、ドアの施錠・解錠、ガレージドアの開閉といったことも可能になる。

 従来は、こうした音声操作は、アップルのSiriに代表されるように、スマートフォンで提供されていた。しかし、アマゾンが、2014年11月に発売したAIスピーカーが米国で好調に売れた。これをきっかけに同社は、その後も数々の姉妹製品を投入し、市場を支配した。

カギを握るのは外部企業の音声アプリ

  グーグルは、今年4月に英国でも「Google Home」の販売を始めるなど、海外展開を進めている。だが、米ウォールストリート・ジャーナルによると、そのアマゾンの市場シェアに及ぼした影響はごくわずか。

 果たして、グーグルやアップルは、この市場でアマゾンの牙城に迫ることができるのか。

 この市場で優位な地位に就くために必要となるのは、外部の企業や開発者からのサポートだ。彼らにいかに多くの、質の高い音声アプリを開発してもらい、そのエコシステム(生態系)を構築できるかが、成否のカギを握る。

 アマゾンの音声アプリはすでに1万5000種以上あり、この市場で断トツ。しかし、グーグルやアップルはともに、スマートフォン用アプリの分野でエコシステムを構築している。それらをうまく生かせれば、アマゾンが支配するこの市場に食い込むことができるのかもしれない。

筆者:小久保 重信