ゲレーロを中心に名うてのタレントが揃うペルー。その実力を最大限に出せれば、アルゼンチンとて苦戦は避けられないだろう。 (C) Getty Images

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 来夏に迫るロシア・ワールドカップに向けた各国の予選が最終局面を迎えている。とりわけ、注目なのが南米予選だ。
 
 すでに本大会行きを決めた1位ブラジルを除き、2位ウルグアイから8位エクアドルまでの勝点差がわずか7しか離れていないという大混戦の様相を呈している。
 
 なかでも、注目を集めるのは、ニュージーランドとの大陸間プレーオフ圏内の5位に沈むアルゼンチンだ。6位チリとの勝点差も1であるため、最後の2連戦で躓くようなことがあれば、予選敗退という悪夢を見ることになるかもしれない。
 
 そんな崖っぷちのアルゼンチンの本拠に乗り込むのがペルーである。
 
 現在、本大会出場圏内の4位に位置する彼らも、その差は得失点差のみと肉薄されている状況下にある。しかしながら、現地時間10月5日の一戦で、直近のライバルを叩ければ、1982年のスペイン大会以来のワールドカップ出場という悲願達成に前進するのだ。
 
 そんなペルーは、厳戒態勢でアルゼンチンに臨む。英紙『サン』が伝えたところによれば、同代表は試合で扱う飲み水も独自に準備したものを使用するという。彼らがここまで警戒を強める理由は、アルゼンチンの「過去」にある。
 
 世間の話題をさらった事件が起こったのは、1990年のイタリア・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦だ。ブラジルとの“クラシコ”に臨んだアルゼンチンは、あろうことか、その試合中に相手DFのブランコに睡眠薬入りの飲み水を手渡し、運動能力を低下させ、1-0で官軍となったのだ。
 
 このことは、2004年にブランコ本人が試合途中からめまいを起こしていたことを告白し、さらに当時のアルゼンチン代表のエースだったディエゴ・マラドーナが、2005年に「やったのは俺じゃないが、知っていた」と明かしたことで、ある種の伝説的な出来事として人々の記憶に刻まれた。
 
 サン紙は「アルゼンチンは何をするか分からないほどに追い込まれている」と綴ったが、ペルーのチームドクターであるホルヘ・アルバは、サッカー史にも残る“飲み水事件”に関して明言は避け、「我々は自分たちで用意した水を使う。食中毒を招く可能性もあるからだ。予防処置を取りたいんだ」と説明した。
 
 はたして、万全を期するペルーは、アルゼンチンとの大一番に勝利することができるだろうか? 運命の大一番は、10月5日(日本時間6日8:30)にキックオフされる。