▽昨日はルヴァン杯準決勝第1戦の2試合が行われ、仙台は川崎Fに3-2と先勝し、C大阪とG大阪は2-2で引き分けた。第2戦は3日後の8日に行われる。

▽ところで、昨日準決勝が開催されたことを、Jリーグ関係者と両チームのファン・サポーターや関係者以外、どれだけ知っていただろうか。日本代表がキャンプ中で、U―17日本代表もインドでのW杯を控えているとはいえ、事前の告知もほとんどなく注目度も低い。それが決勝戦以外は盛り上がりに欠けるルヴァン杯とはいえ、寂しい限りだ。

▽それでもC大阪対G大阪戦には21,800人、仙台対川崎F戦には8,382人の観衆が詰めかけたのだからさすがと言える。G大阪以外は初タイトルだけに、ファン・サポーターの期待の表れだろう。

▽さて、これは今年に限った話ではなく、ルヴァン杯をグループリーグからいかに盛り上げるかは数年来の課題でもあった。リーグ戦により試合数を増やすことで入場料収入を確保したいという狙いは分かるが、照明設備を含めたスタジアムの使用料、警備員やアルバイトの確保、警察や救急車の手配など、それこそクラブスタッフは1日がかりの大イベントである。こうした諸々の経費を入場料収入から差し引いて黒字になっているのか、はなはだ疑問だ。

▽だからこそ、J2にも門戸を開くことは躊躇われるのだろう。来シーズンからは、ACL出場の4(3)チームを引いたJ1の14チームに、前年のJ1リーグを16位と17位で終え降格した、J2の2チームを加えた16チームを4チームずつ4ブロックに分けて、ホーム&アウェーの予選リーグを行う。これなら今年のような7チームのリーグ戦(1回戦)で、ホーム開催かアウェー開催かで不公平感が出ることはなくなるだろう。

▽とはいえ、リーグ戦で下位に低迷するチームはルヴァン杯で主力を温存せざるを得ないケースは避けられないだろう。まして来年はロシアW杯があり、Jリーグは2月17日に開幕と早められるものの、今年以上の過密日程は避けられない。

▽大会のスリム化を図るなら、J1の14チームないしJ2の2チームを加えた16チームによるトーナメント戦しかないだろう。ACL出場の4チームは準決勝から加え、改めて抽選でドローを決め、準々決勝を2回行うというパターンだ。

▽そして大会の価値を上げるのであれば、優勝チームはスルガ銀行チャンピオンシップという“借りてきたような“大会ではなく、ACLの出場権を与えるべきである。幸い近年の天皇杯はJ1クラブが優勝しているものの、ACLで優勝を狙うならJ1リーグの2チームとルヴァン杯優勝1チーム、そしてリーグ戦3位のチームがプレーオフ進出という現行の方式だ。スルガ銀行は天皇杯を特別協賛しているのだから、天皇杯優勝チームこそがスルガ銀行チャンピオンシップに出場するのがふさわしいのではないかと思うが、いかがだろうか。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。