バングラデシュ・バルカリの難民キャンプで、食料配給の列に並ぶロヒンギャ難民(2017年10月4日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ミャンマーから隣国バングラデシュへ脱出するイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の難民数が再び増加に転じる中、新たに逃げてきた人々が、ミャンマーの治安部隊によって村を追われたと話している。証言によると、ミャンマー軍は村に残ったロヒンギャの人々を家から追い出す取り組みに力を入れており、村々は人っ子一人いない状態で、数千人の難民が徒歩で国境を目指しているという。

 この1か月でバングラデシュに流入したロヒンギャは50万人を超えた。大量脱出は一時収束したものの、バングラデシュ当局によると現在は再び増加に転じ、毎日平均4000〜5000人が越境しているという。

 ロヒンギャの人々によれば、ここにきて難民が急増しているのは、ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州で、残留していたロヒンギャを追放する新たな動きがあるだめだという。ミャンマーは今週、迫害されたロヒンギャを帰還させる取り組みを開始すると発表したが、提案の実行性に疑問が生じている。

 この数週間でラカイン州からはロヒンギャ人口の半数が脱出した。さらに、これまで暴力による最悪の事態を免れてきた人々にも、不安に駆られて村を離れようとする動きが広がっている。

 娘を連れて2日夜にバングラデシュに到着したロヒンギャの女性(30)は、ミャンマーの地元当局者からは村を出なければ安全だと保証されていたが、9月29日に「軍がやって来て、家々を1軒ずつ回って退去を命じた」とAFPの取材に語った。この女性によると、軍はラカイン州マウンドー(Maungdaw)周辺を一掃。「彼らは私たちには危害を加えないと言ったが、結局は私たちを追い出して家々を燃やした」という。

 ミャンマー国営メディアは、ロヒンギャ難民は安全を保証されたにもかかわらず「自発的に」脱出していると報じている。

 だが、今月1日にバングラデシュに到着したロヒンギャ男性も、ミャンマー軍から村を退去するよう命じられたとAFPに語った。「私たちが村を出ると、周辺の村々からも人々が集まってきた。彼ら(ミャンマー軍)は誰一人殺さず、ただ家々を焼き払った」。バングラデシュとミャンマーの国境を隔てるナフ(Naf)川に近づくにつれ、歩いて避難するロヒンギャ市民の人数は増え、長蛇の列をなしていたという。
【翻訳編集】AFPBB News