リオ五輪主将のMF遠藤航 キャプテン長谷部不在で持論「いない時にチームが良くないと…」

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当落線上にいる遠藤、「アピールし続けなければ」と強い意気込み

 日本代表MF遠藤航(浦和レッズ)は、チームの主将であるMF長谷部誠(フランクフルト)が招集外となっている6日のニュージーランド戦と10日のハイチ戦に向けて、「誰が割って入っていくことができるのか、見せていかなくてはいけない」と強い思いを語った。

 遠藤は3月のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のタイ戦で、MF今野泰幸(ガンバ大阪)などの負傷離脱によって追加招集されると、6月の同予選イラク戦では長谷部が負傷欠場となり、スタメン出場してチャンスを生かした。しかし、続くオーストラリア戦とサウジアラビア戦では声が掛からずと、まさに当落線上にいることが明確になっている。

 それだけに遠藤自身も「個人としてメンバーに入れるか、入れないかのところにいる。6月にチャンスをもらって試合に出せてもらったけど、その1試合で入り続けられるものだとも思っていない。チャンスが来た時にアピールし続けなければいけない」と、今回の招集で得たチャンスを生かすための意気込みは強い。

 遠藤は昨年のリオデジャネイロ五輪でキャプテンとしてプレー。その同世代にはFW久保裕也(ヘント)やFW浅野拓磨(シュツットガルト)といったアタッカーのほかに、MF井手口陽介(G大阪)という存在もいる。前述のイラク戦では遠藤と井手口の二人が揃ってスタメン出場し、途中交代を命じられたのは井手口だった。しかし、続く2試合に招集されたのは井手口であり、突破が決まったオーストラリア戦のゴールで一気に存在感を高めている。

浦和と代表でのアンバランスさが問題に

 遠藤は、リオでも共闘した井手口などについて「同世代の選手がチームに増えてきているのはありますけど、(井手口)陽介とかのスタメン組に割って入れるようにやっていきたい」と語り、自身が挑戦者であるという意識を話した。

 五輪代表で主将を務めたように、そのキャプテンシーには定評がある。バヒド・ハリルホジッチ監督は長谷部について「欠かすことのできない我々のキャプテン」と話すなど全幅の信頼を置いているが、遠藤は次のように持論を展開した。

「もちろん長谷部さんは代表で試合に出続けているキャプテンですけど、いない時にチームが良くないとなってしまえば、ワールドカップに向けたことを考えても良くないこと。誰が割って入っていくことができるのか、見せていかなくてはいけない」と口にし、チームが長谷部に依存しないことの重要性も話した。

 これまでの遠藤は、所属する浦和では3バックのセンターバック、代表ではボランチというアンバランスさが問題の一つになってきた。現在は浦和が4バックを採用し、遠藤はセンターバックかサイドバックで起用されている。仮に浦和で中盤に入ったとしても、攻撃的なインサイドハーフ2枚がいるアンカーに入ることになる。遠藤自身は、代表発表後の浦和でのトレーニング後にも、その難しさを明かしている。

「五輪経由A代表」の中核となれるか

「代表だと中盤で呼ばれて、またポジションが違うわけで。代表のシステムとレッズのシステムでは戦い方が違うので、あまり代表とリンクはさせられないですよね。でも、もちろん自分が出たらというイメージはレッズでも代表でもしますよ」

 だからこそ、「代表に呼ばれること自体が中盤でプレーするチャンスをもらえるということですからね。それを有意義な時間にしたいという思いはあるので」と、代表に招集されることの喜びも語った。

 五輪からワールドカップの2年間で必ずテーマになるのは、五輪経由でA代表の中核になる存在が出てくるかどうか。世代のキャプテンとして中心になってきた遠藤が、その切符をつかまないわけにはいかない。ユーティリティープレーヤーであるのも強みだが、まずは中盤の一角としてのサバイバルに強い思いを見せている。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images