大和ハウス工業は9月29日、クラウド型配車・運行管理システムを開発したHacobuとの資本業務提携を発表した。Hacobu社はクラウドサービスによって荷主企業と物流企業を結ぶことで物流の最適化を目指しており、物流施設の建設を大きく伸ばしているダイワハウスとの相乗効果が期待できる。

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 大和ハウスは1955年、石橋信夫によって創業され、日本発祥という「大和」と「大いなる和をもって経営に当たる」という意味を込めて名付けられた。「建築の工業化」を理念としてパイプハウスの販売からスタート、子供向けのミゼットハウスでブームを起こし、一戸建てのプレハブ住宅に進出、さらに戸建以外の非住宅事業へと発展してきた。

 賃貸住宅、商業施設、事業施設などの非住宅事業で急速に業績を伸ばし、7期連続で増収増益を達成した大和ハウスの動きを見てみよう。

■前期(2017年3月期)実績と今期(2018年3月期)見通し 前期の売上高は対前年で3,200億円増加の3兆5,129億円(前年比110%)であった。売上増加は、賃貸住宅が1,087億円、商業施設が693億円、事業施設が617億円と成長セグメントがけん引した。営業利益は同669億円増加の3,100億円(同128%)であった。管理販売費の増加314億円による悪化を、売上増により601億円、原価改善により268億円の増益でカバーした。

 今期見通しは売上高3兆7,500億円(同107%)、営業利益は3,150億円(同102%)と前期に引き続き堅調な成長を予定している。

■中期経営計画(2017年3月期〜2019年3月期)の上方修正で9期連続の増収増益 成長セグメントの好調により来期(2019年3月期)計画の売上高は、当初計画比2,500億円増加の3兆9,500億円(対前期比112%)へ、営業利益は600億円増加の3,400億円(同110%)へと上方修正し、9期連続の増収増益を目指す。

 計画達成と今後の成長のために、次の戦略を推進する。

 1.つながり重視の「大いなる和の経営」と不動産開発投資により成長セグメントの強化

 賃貸住宅では不動産オーナーとの強固なつながりで基盤を拡大し、商業施設ではファーストリテイリング、ファミリーマートなど多くの小売企業へ商業施設を提供・運営してきた。これらの企業の物流施設をオーダーメイドで建設・運営することで事業施設の売上を伸ばしてきた。

 このつながりを生かし、各セグメントへの不動産開発投資をさらに進めることにより、来期売上高の計画は当初よりも上方修正して、賃貸住宅1兆1,000億円(対前期比113%)、商業施設6,200億円(同109%)、事業施設9,600億円(同116%)とした。

 2.海外事業の積極展開

 前期海外事業の売上高が1,116億円とはじめて千億円の大台を突破した。アメリカ、オーストラリア、ASEANを中心に拡大を図り、来期売上高の計画は当初の計画よりも500億円増加の2,500億円(同224%)に上方修正した。

 「大いなる和の経営」により国内で業績を飛躍させてきた大和ハウスが、海外にどのように展開していくのか注目していきたい。