大ファインプレーを披露したツインズ・バクストン【写真:Getty Images】

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ツインズのバクストンがセンターへの大飛球をフェンスに激突しながら捕球

 米大リーグでフェンスに激突しながらスーパーキャッチを繰り出した中堅手が出現。これぞメジャーというプレーに、MLB公式サイトが「アメージングキャッチ」として動画を紹介すると、敵地メディアから「センセーショナル」と評されるなど、全米に強烈なインパクトを残した。

 無駄のない背走から、決死のジャンピングキャッチを披露したのは、ツインズのバイロン・バクストン外野手だ。

 3日(日本時間4日)に行われたアメリカンリーグのワイルドカードゲーム敵地ヤンキース戦。3-3で迎えた2回1死、打者トッド・フレージャーが弾き返した大飛球がセンターを襲った。これに反応したのが23歳の若手有望株だ。打球の落下点を目指して素早く背走。そして、ウォーニングトラックを過ぎたところで体を入れ替えて迷わずにジャンプしてフライに飛びついた。左手のグラブでしっかり捕球すると、勢い余って“大の字”のような体勢でフェンスに衝突。それでもボールを離すことなく、見事にアウトをもぎ取った。

 グラウンドに落下した衝撃でしばらく起き上がれなかったが、「キャッチしたぞ」とばかりに倒れたままボールの入ったグラブを突き上げてアピール。これには球場全体が大きなため息に包まれ、逆にマウンド上のアービン・サンタナ投手は両手を上げて手を叩き、バクストンの好守に敬意を表した。

背中を痛め、負けられない大一番で無念の途中交代…「最後まで戦いたかった」

 負ければシーズンが終わってしまう一戦で、決死のスーパープレー。持ち前の身体能力の高さを生かしてアウトを奪ったが、その“代償”も大きかった。

 MLB公式サイトによれば、バクストンはフェンス激突時に背中に痛みを覚えたという。それでも交代せずに出場を続け、3回の1死満塁で迎えた打席では併殺崩れで同点に追いつき、その後には盗塁も決めた。しかし、背中の状態は悪化する一方で、スーパーキャッチから2イニング後には無念の交代。試合も4-8で敗れてツインズの今季は終わりを告げた。

 同サイトは「バクストンの信じられないキャッチは、早期交代の要因となってしまった」と特集。記事によれば、交代後も途中まで戦況を見守っていたが、さらなる治療のためベンチを後にしなければならなかったという。試合後も呼吸する際に苦しさを伴い、4日(日本時間5日)に再検査を受けるだろうと記している。

 また、記事ではバクストンのコメントも紹介している。

「壁の位置を確認した時に、これは激しくぶつかるな、と感じたけど、打球に集中して離すまいと意識していた。やらなきゃいけないんだ。もし、自分自身の身を守ろうとすれば、打球に対して消極的になってしまう。僕は試合に挑む時は、アグレッシブでいたいんだ。最後まで戦いたかった。とても重要な一戦であったし、この試合の一部になりたいと思っていたけど、成し遂げられなかった。(ベンチで)試合を見ているのは本当に辛かった」

 敵地ニューヨークの地元紙「ニューヨーク・デイリーニュース」も「センセーショナルキャッチ」と称した美技。チームの勝利にはつながらなかったが、最後までアグレッシブな姿勢を貫いたバクストンのプレーは、きっと人々の記憶に残るに違いない。