【本田武史のGPシリーズ展望 女子編】

男子編はこちら>>
 平昌五輪の出場枠「2」を争う日本の女子フィギュア選手たちにとって、今年のグランプリ(GP)シリーズは、自身とライバルたちの仕上がり具合を確かめるためにも重要なシリーズとなる。シニアデビュー戦でいきなり優勝した本田真凜、昨シーズンに大きな飛躍を遂げた三原舞依と樋口新葉、そして、ケガからの完全復活を期す宮原知子が、日本選手権を見据えながらどんな滑りをするのかに注目だ。


GPシリーズ第4戦のNHK杯で復帰予定の宮原   photo by Noto Sunao

 また、五輪本戦で戦うことになる世界のスケーターたちの演技からも目が離せない。日本は、女王・メドベデワをはじめとしたロシア勢、昨シーズンの世界選手権で2位、3位を占めたカナダ勢、巻き返しを図るアメリカ勢を上回ることができるのか。

 長野五輪、ソルトレイクシティ五輪に出場し、現在は解説者を務める本田武史氏に、男子に続いてファイナルまで1戦も見逃せないシーズンの展望を聞いた。

***

 女子の今シーズンは、ガラッと顔ぶれが変わるはずなので、誰が上位争いに加わってくるか、予想が難しいですね。とにかく若い選手ばかりです。特に今シーズン、日本女子はジュニアから大勢の有望株がシニアに上がってきました。彼女たちがどんな戦いを見せてくれるのかという点が、注目のひとつです。


メドベデワら「フィギュア王国」ロシア勢との戦いにも注目 photo by Noto Sunao/ Dreams on Ice2017

 日本勢は五輪出場枠が2枠になったことで、GPシリーズでも激しい戦いが見られると思います。誰が出場権を手にできるか、シーズン開幕戦から結果が気になるところです。優位に立ちそうなのは、やっぱり安定感のある演技が光る三原舞依選手だと思います。あとは、宮原知子選手がどこまでコンディションを戻してくるか。そして3回転ルッツを1本しか跳ばない本田真凜選手が、ルッツを2本跳ぶ選手との差を表現力でどれだけカバーできるかですね。

 海外勢の中では、世界ジュニア女王であるロシアの新星、アリーナ・ザギトワ選手がメダル争いに加わってくるでしょう。トリプルアクセルをプログラムに組み込んできそうな、アメリカ代表の長洲未来選手にも期待したいですね。復帰してきたベテランのカロリーナ・コストナーも調子がいいようなので、上位争いに顔を出してきそうです。あの大人の魅力溢れるスケートには、若手選手はかなわないでしょうね。

 それでも、今シーズンもエフゲニア・メドベデワ選手の独壇場になるのは間違いない。そう断言できるほどの強さです。

 いずれにしても昨シーズン同様に、とにかくロシア勢が強すぎます。メドベデワ選手を筆頭に、ザギトワ選手、そしてアンナ・ポゴリラヤ選手も調子を戻してきており、ポリーナ・ツルスカヤ選手も上位争いに顔を出してくるはず。さらに、これだけジュニアから選手が育ってきているのに、アリョーナ・レオノワ選手やエリザベータ・トゥクタミシェワ選手、エレーナ・ラジオノワ選手が頑張っているという層の厚さがすごいです。

 GPシリーズはどの試合も「日本vsロシア」の戦いになりそうですが、その他ではケイトリン・オズモンド選手らカナダ勢も侮れない存在になるでしょう。昨シーズンの世界選手権の結果は意外でしたが、納得の演技を見せていました。勝負の行方を占うのは簡単ではありません。

 特に面白い試合になりそうなのは、男子同様に第4戦のNHK杯です。メドベデワ選手、コストナー選手、ツルスカヤ選手に、宮原選手、本郷理華選手、白岩優奈選手の日本勢がぶつかります。そこでぜひ、宮原選手の復活した姿を見たいですね。


【本田武史のGPシリーズ展望 男子編】はこちら>>

Sportiva フィギュアスケート特集号
『羽生結弦 いざ、決戦のシーズン』
好評発売中!!


★詳しくはこちらから>>

■フィギュアスケート 記事一覧>>

■フィギュアスケート特集ページ>