自国選手がマイノリティーとなるのは、西欧のリーグでは決して珍しくない事象だが、代表チームの強化を重要視する国サイドにとっては看過できないものだったようだ。写真はソシエダ戦でのゼニト。 (C) Getty Images

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 10月3日(現地時間)に行なわれたロシアのスポーツ関係者による会合で、ウラジミール・プーチン大統領が、自国のクラブであるゼニト・サンクトペテルブルクを批判したと、『ESPN』などが伝えている。

 プーチン大統領がクレームをつけたのは、先週木曜日に行なわれたヨーロッパリーグ・グループステージのゼニト対レアル・ソシエダ戦で、ゼニトがスタメンに8人もの外国人選手を起用したことだった。
 
 その内訳は、アルゼンチン人が5人、そしてイタリア人、スロベニア人、セルビア人がそれぞれ1人ずつ。ちなみに3-1で勝利したこの試合で得点を挙げたのは、アルゼンチン人のリゴーニと、わずか3人のロシア人のひとり、ココーリン(2点)だった。
 
 この国のリーグでは、現行のルールで6人の外国籍選手の出場が可能となっているが、ロシア当局では国内の選手の育成を重視するよう各クラブに求めているという。
 
 これに対し、指導者たちのあいだでは、ロシアのトップレベルの選手は西欧などのより高いレベルのリーグで経験を積むことが望ましいという意見が出されている。
 
 しかし、今夏に行なわれたコンフェデレーションズカップの登録メンバー23名は全て国内の選手であり、昨夏のEURO2016でも、国外でプレーしていたのはドイツとの二重国籍を持つロマン・ノイシュテッターただひとりだった。
 
 選手を国外に出すよりも、外国人枠を規制することで国内選手の収入をアップさせることの方が選手の育成(ひいては代表チーム強化)に繋がるという考えの下、ロシアではむしろ、選手には国内でのプレーを推奨しているという。
 
 ゼニトといえば、2006年にオランダ人のディック・アドフォカートを招聘してからは、ルチアーノ・スパレッティ、アンドレ・ビアス・ボラスら、外国人監督を積極的に起用しており、今シーズンはイタリア人のロベルト・マンチーニがチームを指揮。選手も世界中からタレントを迎え入れている。
 
 こうしたクラブの方向性に対し、今回、プーチン大統領自ら異論を唱えたことで、今後、いかなる変化が訪れるのか。そして、ロシア・サッカーにどんな影響が及ぶのかも注目される。