スタバがデジタル戦略を本格化、米国ECサイトは閉鎖

写真拡大

米スターバックスは10月1日、インターネット上で自社商品を販売してきた直営のECサイトを閉鎖した。米国内では、今後は実店舗に加え、モバイルアプリを通じた販売を強化する。

スターバックスは2011年にECサイトの運営を開始して以降、同サイトを通じてコーヒー用のマグカップやコーヒーメーカー、フレーバーシロップなどを販売してきた。サイトの閉鎖後も、これらの商品はスターバックスの実店舗やその他の食料品店、他社が運営するマーケットプレイスなどで購入することが可能だ。

スターバックスは今後、昨年12月に行った投資家向けイベントで明らかにしていたデジタル戦略「デジタルフライホイール(Digital Flywheel)」プログラムを通じて、デジタルコマース部門を強化していく方針だ。

モバイルアプリとロイヤルティ プログラムの「スターバックス リワード(Starbucks Rewards)」を柱としたこの戦略は、顧客獲得と同プログラムへの加入者の増加を目指して構築した同社のモバイル・エコシステムの下で推進されることになる。同社によると、米国ではロイヤルティ プログラムの加入者による売上高は、全体の36%を占める。

モバイル注文アプリの「マイ・スターバックス・バリスタ(My Starbucks Barista)」は、人工知能(AI)の音声アシスタント機能、またはメッセージングプラットフォームを通じて注文ができるもので、複雑なカスタマイズにも対応が可能だ。

また、アプリ経由の注文サービス「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」を利用する顧客にも、より便利な注文方法や、より幅広いカスタマイズの選択肢などが提供されている。

スターバックスは現在、世界75か国にある2万6736店舗での顧客体験の向上に力を入れている。同社の広報担当者マギー・ジャンツェンは、「デジタル、モバイルを利用する顧客とのつながりを実店舗での体験に結び付けていきたい。それが当社の最優先事項の一つだ」と述べ、ECサイトの閉鎖を決定した理由はこの点にあると説明した。

ただし、ジャンツェンはEコマース部門がどの程度の売上高を記録していたかなど、業績については明言を避けている。