開幕したばかりの体操世界選手権(カナダ・モントリオール)男子予選で、個人総合7連覇を狙う内村航平選手(28)が跳馬の着地で左足首を痛め途中棄権し、7連覇達成の夢は破れた。

医師の診断によると[前距腓靭帯不全断裂」。左足首外側のくるぶし下端の靱帯が損傷したもので全治2〜3週間という。

2種目目の跳馬で挑んだ大技『リ・シャオペン』で、着地の際に全身の体重が左足首にかかり過ぎたのだろう。

リ・シャオペンの難易度は、本人が「世界で競争するためにはあれだけ難しい技でもやらなければならない。死ぬかもしれないと何度も思った」というほどの難しい技。リオ五輪では成功させていた。

7連覇を目指し練習でムリを重ね続けたツケが出たのかもしれないが、内村選手は「何で、世界選手権でケガしなきゃいけないのか。一番大きな舞台でやってしまったが、悔しいというより、何だよという気持ちの方が大きい」と苛立った。

しかし無念な思いの中で内村選手が後ろから肩を叩いたのが白井健三選手(21)だった。白井選手は「言葉はなかったんですけど、言葉なき思いが伝わってきました。あの動作で、すべてを僕に受け継がせてくれたなという気持ちで...」受け取ったという。

リセットした気分

もっとも内村選手としては、これで終わったというわけではない。「少し肩の荷が下りたというか、1回リセットできそうだなという感じでいます。次の五輪は東京ですもの。それはやんなきゃダメです、というより出たいです」と、3年後の東京五輪への挑戦を誓った。

小倉智昭キャスター「最高難度の得点を挙げないと世界選手権7連覇はムリだったから挑んだんでしょうね。あとは白井君に頑張ってもらいましょう」。