Image: © 2017 Marvel

あなたはどっち派?

マーベルの映画『マイティ・ソー』シリーズの最新作『マイティ・ソー バトルロイヤル』。コミック的なド派手ビジュアルもさることながら、日本ではそのタイトルが原題の『Ragnarok(ラグナロク)』から『バトルロイヤル』と変わったこともファンの間でかなり話題となりました。

「ラグナロク」といえば北欧神話における終末であり、北欧神話の神をベースにしたヒーローである「ソー」が主人公の最新作は、予告編を見る限り、ソーのハンマー「ムジョルニア」が破壊され、故郷「アスガルド」も崩壊する(?)、まさに「ラグナロク」が起こるっぽい。

なので私も「なんでバトルロイヤル? 深作欣二の映画!?」と驚いたし、猛烈な拒否反応を示している一部のファンもTwitter上で見受けられました。

そんな中、先月日本版のオリジナル編集の予告編が公開され、米Gizmodoの姉妹メディア「io9」はその予告編と邦題を「こっちのほうがだいぶいい」として紹介。

記事の著者であるCharles Pulliam-Mooreさんは謎めいた『ラグナロク』という表現に比べ『バトルロイヤル』は、誰にでもわかりやすいタイトルかつ、この映画の内容に忠実、最適であると絶賛。

そのコメント欄には「『ラグナロク』や北欧神話といった文化が一般的ではない日本の市場にはあっているだろう。日本語で発音しづらいだろうしね」といった賛美もよせられていて、コメントには沢山のリコメンド(「いいね」的なもの)もついていました。

しかしその一方で、北欧神話を題材にしたアニメやマンガ、ゲームはたくさんあるという反論や、「ラグナロク」をわかりづらいタイトルだと捉えるのはソーのベースになっている北欧神話という文化を軽視しているのではないかという意見も寄せられています。みんながみんな絶賛しているわけではなく賛否両論といった様子。

確かに、私としては『ラグナロク』って一般的な言葉じゃないか?と思っていますが、『ソー』も北欧神話も大好物な人からの目線なので、だいぶ認識が歪んでいる可能性もあります。

余談ですが、コメント欄を見ていてちょっと驚いたのは邦題には『マイティー』(原題は『Thor(ソー)』のみ)がついているところが、結構気に入られているっぽいところ。実は『マイティー』は、「スパイダーマン」の『アメイジング』などと同じく、「ソー」のコミックのタイトルに昔からよくつけられている定番のワード(形容詞)。

『マイティー』はそんな理由で個人的にはコミックっぽさがあって気に入っている邦題なのですが、どうやらそう思っている人は海外にもいるようでちょっとうれしい。

ともかく本題に戻ると、日本でも海外でも意見の別れた『バトルロイヤル』。そもそもなんで邦題はそうなったのか。

『ラグナロク』が商標などの何らかの理由で国内では使えないんじゃないかなんて思ったこともあったりしましたが、『ラグナロク』という映画も存在しているので、どうやら関係がなさそう。

As "Ragnarok" is not a familiar term in Japan, the upcoming movie is being called "Mighty Thor: Battle Royale" here! #marvel #thor

C.B. Cebulskiさん(@cbcebulski)がシェアした投稿 -

マーベル・コミックスのバイスプレジデント、C.B.セブルスキーさんが、「日本では『ラグナロク』は一般的な言葉ではないので、『マイティー・ソー バトルロイヤル』と呼ばれるよ!」とインスタグラムに投稿しており、おそらくこれが答えなのでしょう。

しかし、「ラグナロク」という名前のキャラクターが出てきたり(コミックでは「ラグナロク」というソー関連のキャラクターが存在)、セリフの中でガンガン「ラグナロク」という言葉が使われたりすると、『ラグナロク』というタイトルのほうが良かった!となりそうでちょっと心配なのは確か。

じゃあ気になってくるのは今作における『ラグナロク』ってなんなのか? 今作の監督であるタイカ・ワイティティ監督はTwitter上にこんな意味深なラグナロクの動画を投稿しています。

……。「ラグナロク」と喋るレモンが本編で出てくるのかどうかはまったくわかりませんが、ワイティティ監督は「Colider」でのインタビューでこんなことを語っています。

ワイティティ監督「ラグナロクの意味は多くの人が知ってること。でも、僕にとっては既存のものを解体して新しいやり方を生み出すという意味なんだ。要はキャラクターや、フランチャイズ、ストーリーに対して僕らがやってることなんだよ」

というわけで、単順に北欧神話の『ラグナロク』の再現をするわけではないものの、北欧神話の『ラグナロク』と同じく破壊からの再生の物語にする意図があるようです。

なのでやっぱり『バトルロイヤル』って作っている側の意図からは外れたタイトルなのでは……という懸念が出てきますが、そもそもタイトルは宣伝的にもかなり重要なものであり、わかりやすさが優先されるのも当然なこと。

現状の国内はもちろん、海外の宣伝でも闘技場のシーンがかなり大きくとりあげられているので、『バトルロイヤル』というタイトルもそんなに的外れではないのかもしれません。海外の最新のプロモ映像も闘技場が舞台。

ともかく、映画が『ラグナロク』なのか『バトルロイヤル』なのかどうかは本編をみて判断したいところ。映画『マイティー・ソー バトルロイヤル』は2017年11月3日(金・祝)公開!

Image: © 2017 Marvel
Source: YouTube(1, 2), Twitter, Instagram, Colider

(傭兵ペンギン)