(株)大沢温泉ホテル(TSR企業コード:440123550、法人番号:5080101014795、賀茂郡松崎町大沢153、設立昭和39年12月、資本金1000万円、依田博之社長)は9月19日、静岡地裁下田支部から破産開始決定を受けた。破産管財人には山口雅直弁護士(あじさい法律事務所、下田市6−36−3、電話0558−23−1255)が選任された。
 負債総額は約4億2000万円。

 創業者の依田敬一氏が、江戸時代からの庄屋屋敷の自宅を改装して観光施設「大沢温泉ホテル依田之庄」として昭和36年に創業。旅館建物は静岡県の有形文化財の指定を受けるなど高級和風旅館として運営されてきた。平成3年5月期から5年5月期にかけては4億円台の年間売上高で推移し、安定した利益を維持していた。
 しかし、次第に客足が鈍るなか、11年には本館3階部分に露天風呂を開設したものの、以降も建物改修などの投資が負担となり採算面は悪化。21年頃には取引先への支払遅延などが発生したうえ、東日本大震災で客足がさらに減少した。
 24年4月、代表者の依田氏の先祖が北海道の十勝開拓に尽力した関係で松崎町と姉妹都市の北海道帯広市に支援を申し出たが不調に終わり、26年6月には休業状態となった。その後、旅館不動産が競売により売却されたが、負債が残り今回の措置となった。
 なお、旅館不動産はNPO法人が競売で取得した後、29年3月に賀茂郡松崎町が買い取り、「旧依田邸」として土日のみ一般公開されている。