世界選手権で左足を痛め途中棄権となった内村航平【写真:Getty Images】

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「キング・コウヘイ」を襲った悲劇…跳馬で左足首を痛め、まさかの途中棄権

 体操の世界選手権(カナダ・モントリオール)は2日(日本時間3日)、個人総合6連覇中だった内村航平(リンガーハット)にまさかのアクシデントが起きた。2種目の跳馬で着地の際に左足を痛め、途中棄権。「キング・コウヘイ」と呼ばれる絶対王者の離脱を受け、「モントリオールはカリスマを失った」と大会に与えるダメージを嘆く声も挙がるなど、衝撃は世界に広がっている。

 1976オリンピックスタジアムで“悪夢”が起きた。2種目めの跳馬、内村は側転から後ろ向きに踏み切ると、華麗に宙を舞った。大技のリ・シャオペン。着地で何とか踏みとどまったかに見えたが、審判に一礼すると、左足首を押さえ、足を引きずりながら引き上げた。

 続く並行棒はなんとか演技を続けたが、4種目めの鉄棒の練習を終えたところで棄権を決断した。

 内村を襲った悲劇は、日本のみならず海外メディアにも衝撃を与えた。「ウチムラ伝説の拡大を故障が邪魔した」と特集したのは、スペイン紙「ラ・ヴァングアルディア」電子版だ。

前人未到の6連覇中だった「史上最高の体操選手」も故障には勝てず

「2009年に初の世界王者に君臨し、2010、11、13年にもタイトルを獲っている。4連覇だけでもすでに体操の歴史で前人未到だが、2014年、15年にも優勝した。12年と16年のオリンピックも制している。この結果により、彼は史上最高の体操選手なのだ」

 記事では、2009年から始まった内村の栄光の軌跡に触れるとともに、腰、肩、足首などの故障と近年戦い続けてきたことを紹介。しかし、「故障で大きな大会を棄権したことはなかった」と今回が“初の試練”になったことを伝えている。

「モントリオールは最大のカリスマを失うことになった。独特な個性と流儀を誇る体操選手を、だ」

 華麗な演技と比類なき勝負強さで観る者を魅了してきた英雄も故障には勝てず。“ウチムラロス”は世界中に大きな打撃を与えそうだ。