(写真: メルセデス・ベンツの発表資料より)

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 2017年9月26日に日本導入された「メルセデスベンツ・E220d 4MATIC オールテレイン」は、Eクラス唯一の四駆ディーゼルモデルで、Eクラスワゴンの最低地上高を25mm上げ165mmにしている。この車を元に最低地上高420mmにして、E400のV6、3.5L、最高出力は333psのガソリンエンジンを搭載するのが「Eクラスオールテレーン4×4」だ。

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 アクスルチューブ(車軸)をタイヤ・ハブの中心より上に配置できる「ポータルアクスル」を採用し、最低地上高420mm、渡河水深は500mmとしている。

 通常アクスルシャフト(車軸)はタイヤの中心、つまりタイヤハブの中心に取り付けられている。「ポータルアクスル」とは、それをギアで上にオフセットして、アクスルシャフトがタイヤの中心より上に取り付けられるようにできている。するとタイヤの直径で最低地上高が決まってしまうところ、さらに上にすることが出来る。タイヤは285/50 R20で、このオフロード走破能力を求めると、かなりの大きさとなる。

 しかし、最終ギア比が大きくなることでオフロードを進む駆動力は強くできるが、高速走行には向かない。またバネ化重量がかさむことでサスペンションセッティングが難しくなり、追従性などに制限を受けるようになる。

 さらには総重量にも悪い影響が出ることになるので、渡河性能などが特に要求される特殊用途に向けた仕様である。オフロードカーの究極の姿に近いものがある。ワゴン車のスタイルで、これほどのオフロード性能の追及は少々奇異に感じる。軍用車やその民間型などでは、ジープやハマーなどのようなスタイルを思い浮かべるが、この車は「メルセデスベンツ・Eクラスオールテレーン」の普通のステーションワゴン・スタイリングである。

 しかもエンジンはガソリンで333psの大馬力である。「ポータルアクスル」と言っても必ずしも低速オフロード走行でなく、高速走行も視野に入れているのであろうか?ランドローバー社が各社に装備している、オフロード走破に安全と利便性を備えた、各種の4輪自動制御機構が、この車にどの程度装備されているのかは、分らない。ハマーとは違い、高さ以外は駐車場で困ることはないだろう。

 使用目的と実用性を検討の上、購入することをお勧めする。