乾貴士が見せる“巧くて闘える選手”への変貌 スペイン生活で身に付けたものとは?

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スペインで3年目を迎え、今季リーグ戦7試合に先発出場

 日本代表の国際親善試合ニュージーランド戦(6日)、同ハイチ戦(10日)を迎える前に、招集された多くの選手がゴール、アシストをマークするなど好調だ。

 そのなかでリーガ・エスパニョーラ3年目を迎えたMF乾貴士(エイバル)は少々苦しんでいるものの、所属クラブで高めた守備意識をベースに、代表でのサバイバルに生き残ろうとしている。

「試合には出られていますけど、結果は残せていないので。個人としてもチームとしても、今はチームの結果が出ていない苦しい時期ですし……」

 昨季リーガでクラブ史上最高位となる10位に躍進したエイバルだが、今季は第7節終了時点で2勝5敗の18位と振るわない。乾自身も7試合全てで先発出場し、左サイド2列目でのチャンスメイクに絡む場面もあるが、ここまでノーゴールにとどまっている。「まあ、何かを変えないといけないので、欠けている部分を何かを補えればいいかなと思っています。ただ、今は代表の期間なので、代表のことを考えていければと思います」と、まずは代表での戦いに集中することを明言している。

 とはいえ、エイバルで得たものを全く生かさないというわけではない。乾と言えばテクニカルなドリブル突破、そして昨季リーガ最終節でバルセロナ相手に決めた2ゴールを含め、ゴールの局面に絡むイメージが強い。だが、「今のエイバルの監督が指導してくれています」と本人も語る通り、守備意識の高まりは特筆すべきレベルだ。

原口離脱でNZ戦スタメンの可能性浮上

 実際、昨季からホセ・メンディバル監督が乾の献身性を高く評価している。それは日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督も同様で、ロシア・ワールドカップ(W杯)出場を決めたオーストラリア戦でも、前線からのプレスを考慮して乾をスタメン起用した経緯がある。

「それは自分にとってプラスになっていると思いますし、守備の部分では常に勉強しながらですね。そこは求められているところだと思うので、そこをサボるとやっぱりチーム全体として厳しくなってしまう。サボらないのは日本全体の特徴ですので」

 かつてはテクニシャンとしての印象が強かったが、“巧くて闘える選手”へと変貌を遂げつつある。この日の練習では、ポジションを争うFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)がハムストリングに違和感を訴えて離脱したことにより、乾がニュージーランド戦でスタメン出場する可能性も浮上している。W杯の「23人枠」を巡るサバイバルの一戦で存在感を発揮することはできるか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images