日本代表に合流したMF香川真司

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 これ以上ない形で日本代表に合流した。代表前ラストゲームとなった9月30日のブンデスリーガ第7節・アウクスブルク戦で芸術的なループシュートを決めたMF香川真司(ドルトムント)。今季、クラブでは定位置を勝ち取るには至っていないが、先発した2試合ではいずれも得点しており、「出た試合でしっかり結果を出せているという意味ではいいスタートを切れている。これをベースにやれれば、いいシーズンになる。その手応えは感じている」と、W杯イヤーとなる今シーズン序盤を振り返った。

 同時に、先発をつかみ取ることが簡単ではないことも理解している。「代表もそうだけど、(ドルトムントの)選手層は厚いし、与えられた時間で結果を出さないと、他にもレベルの高い選手はたくさんいる。そういう危機感、自覚を持ってやれている」。クラブでの熾烈なポジション争い同様、ハリルジャパンにおいても日本の背番号10は不動の立場にあるわけではない。

 W杯出場を懸けた8月31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(2-0)はベンチスタートで、最後まで出番はなかった。その後のサウジアラビア遠征には帯同せず、代表を途中離脱するなど、左肩脱臼が完治していない影響もあったが、本人は「温存とは捉えていない。こないだも出られなかっただけ。そこでチームは結果を出しているし、危機感はある」とキッパリ。FW本田圭佑、FW岡崎慎司らが招集されていないことも、その思いをいっそう強めている。

「若い選手、中堅の選手、普段出ていない選手にとってはチャンス。結果を出すことで、来月の代表戦や来年のW杯に向けて、監督が頭を悩ませるように一人ひとりがやっていかないといけない」。グループリーグ敗退に終わった14年ブラジルW杯を振り返り、「あのときは25歳で、今考えれば、まだまだ未熟なところがたくさんあった。今はメンタル的なところで安定しているのは感じる」と、この4年間での変化も口にした。

「今シーズン、いいスタートを切れているし、それを代表につなげられるか。この2試合で実力を証明していければ」。左肩にも不安はなく、調子は確実に上向きの香川。「コンディションはもっと上がる」と、“逆襲”を誓った。

(取材・文 西山紘平)