代表のジャージを着て練習グラウンドに姿を見せたピケに浴びせられたのは、心無い野次だった。 (C) REUTERS/AFLO

写真拡大

 涙ながらに「スペイン代表からの離脱も辞さない」と公言したバルセロナのジェラール・ピケは、スペイン代表のサポーターから痛烈な野次を浴びせられている。『ESPN』や英紙『ガーディアン』が伝えた
 
 出生地であるカタルーニャ自治州では10月1日、独立をめぐる住民投票が行なわれたが、スペイン中央政府の送り込んだ警官隊と市民が衝突。多くの負傷者を出す暴動が各所で起きた。
 
 独立を支持するバルセロナは、同日のラス・パルマス戦(リーガ・エスパニョーラ7節)の延期を要請したが、リーグ機構側から許可がおりず急遽、無観客での試合開催を決定。試合後にピケは、「プロになってから最悪の経験だった」と涙ながらに述べた。
 
 自身も投票を支持してきたことで、これまでも一部のスペイン代表サポーターから批判を浴びてきたピケは、「誰もが僕を“問題”だと信じるなら、ワールドカップの前に代表チームから退いてもいい」とコメント。ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)のユニホームを脱ぐ意志もあると明かしている。
 
 投票から一夜明けた2日にも、ツイッターで持論を展開するピケは、民衆への警察の暴挙を映した動画を転載し、「プロフェッショナル、適切かつ相応な行動」とした中央政府の見解を引用して皮肉った。
 
 同日に首都マドリードで行なわれた代表練習では、それが尾を引いた。グラウンドに姿を見せたピケに対して、スペイン代表のサポーターが野次やブーイングを浴びせ、警備スタッフが撤去させたバナーには、「ピケ、自分からは出て行かないでくれ。俺は追い出されてほしいんだ。吐き気がする」、「このろくでなし、スペインはお前の国だ。クソッたれ」などと記されていたという。
 
 フレン・ロペテギ監督は9月29日の代表メンバー発表の場で、「ピケはいつもと同じような強い気持ちで我々と共にいるし、我々と魂を分かち合っている。彼が代表にいることは、素直にとても喜ばしい」とピケへの信頼を強調したが、一連の混乱で大事なワールドカップ予選を前にチームへの影響も懸念される。
 
 ロシア・ワールドカップ欧州予選グループGで首位に立ち、本大会出場が有力視されているスペインは、6日にバレンシア州アリカンテのエスタディオ・ホセ・リコ・ペレスで、アルバニアを迎え撃つ。サポーターたちからはブーイングに晒されることは必至だが、ピケはピッチに立つのだろうか?