【きだてたく文房具レビュー】デスクの上の書類退避ツール

すべての人間は、大きくふたつに分けられる。仕事机の上が整頓されている人と、どうしようもなくゴチャつく人だ。

 

では、ゴチャつくタイプの人。まずは仕事机に座って、視界を広く眺めてみて欲しい。あなたの机の上で、ムダに面積を取っているものがあるのではないか? 筆者も同じくゴチャつくタイプの人間としてなんとなく分かるのだが、それって、A4の紙だと思うのだ。

 

営業資料とか、客先に持っていくプレゼンシートとか、展示会でもらってきたパンフやチラシ、校正紙、デザインの試作出力……まぁ、そんな感じの紙だ。もちろん、全部仕事に必要なのは分かるけど、でも机の上を圧倒的に占有していて邪魔だな、とも感じているだろう。

↑A4プリントアウトに占拠された仕事机。いつもだいたいこんな感じ

 

机の上の面積は有限であり、さらに言えば狭い。例えば、筆者の仕事机は幅110僉澑行70僂諒振囘なもの。面積は7700㎠だが、PCの液晶モニターやキーボード、ブックエンドで立ててある資料などを考えると、使える空間はざっくり半分以下の3500㎠ぐらいか。

 

そこにもしA4の紙(約624㎠)を置くと、単純にそれだけで約18%がデッドスペースになる計算となる。2ヶ所に置くと、さらに倍の36%。空きスペースの1/3以上が紙に占有されているって、そりゃ狭いはずだ。

 

今回は、とにかくその邪魔な紙を整頓して広々とした机上空間を取り戻すための、お役立ち文房具を紹介したい。ノーモア・ゴチャつき!

 

書類はクリアホルダー単位での管理がベスト

ゴチャつき机の何が問題かって、とにかく必要なものがすぐに見つからないことだろう。ある調査によると、会社で働く人が1日のうちで「必要な書類を探すのに費やす時間」は、平均して約20分らしい。

 

で、そんな現況に対してコクヨが提案するのが、クリアホルダーを中心にして「見出しを書く」「書類を立てる」「不要な書類を捨てる」のか・た・すで机を整理する、「KaTaSu」シリーズだ。

↑コクヨ「KaTaSuインデックスホルダー(内見出しタイプ)」10枚入り 756円

 

まず「見出しを書く」。必要な書類は、プロジェクト単位でも日付単位でもいいから大雑把に仕分けして、「KaTaSuインデックスホルダー(内見出しタイプ)」にイン。で、見出しを書いておけば検索性が上がるという話だが、いちいちインデックスシールを貼るのって面倒くさいし、一度貼ったらもう、ホルダーの再利用もやりにくい。

↑ふせんを貼っても剥がれ落ちないカバー付き。貼り直しもラクだ

 

KaTaSuインデックスホルダーは、そういう面倒くささに対して、「いいよ、シールとかじゃなくて。ふせん貼っといてくれればOKだから」と答えてくれる親切文房具なのだ。書類を入れたら、フチのカバーをめくって、仕分け内容を書いたふせんを貼るだけ。カバーによってふせんが押さえつけられるので、簡単に剥がれ落ちることはない。

 

ひとまず机の上の書類を全部クリアホルダーに放り込んだら、次は机上の占有面積を減らすために「書類を立てる」番だ。

↑コクヨ「KaTaSuドキュメントバッグ」3024円

 

「KaTaSuドキュメントバッグ」は、書類を入れたクリアホルダーを立たせて、一時的に保存しておくための自立型バッグ。内側には中仕切りがあり、現在進行中の書類と、もう使い終わったけどひとまず待避させてある書類を、分けて入れるなどの分類が可能。

↑三角柱型で自立。サイドのポケットにはペンなどが入る

 

ジッパーを開いて上部をクルッとめくると、薄型のバッグが安定して自立。畳めば、書類をまとめて社外に持ち出す時に便利。同社のスタンドペンケース「ネオクリッツ」をまんま大型化したようなフォルムなのが、ちょっと面白い。

↑机の上の紙類をまとめて待避させられる

 

書類を持ち運ぶ用としても想定されたバッグ型なのだが、どちらかというと、机の上の書類をサクサク放り込む気楽な一時ストレージとしての方が、使い勝手が良さそう。あとは、例えば月に1回、待避中のクリアホルダーを再確認して「不要な書類を捨てる」で、整理は完了というわけだ。

 

書類をまとめてコンテナ化する整理法

コクヨのKaTaSuシリーズは、書類をクリアホルダーにまとめて一時的に保管し、あとで捨てるなどの整理を行うことが前提のシステム。

 

対して、もうとにかく紙類をまとめて箱に放り込んで保存すりゃいいじゃん!……という、より“面倒くさがり”に向いたシステムが、ハイモジモジの「WORKER’S BOX」だ。

↑ハイモジモジ「WORKER’S BOX」399円

 

使い方は簡単で、紙製のコンテナに、プロジェクト単位で発生した書類を全部放り込むだけ。名刺や進行表、見積書、領収書など、サイズは違ってもとにかく仕事上発生した書類は全部ここに入れてしまえばOK(名刺など小さい紙は、内側にあるポケットに入れると見失わない)。

 

もちろんクリアホルダーもそのまま収まるので、書類はある程度ホルダーにまとめてから入れると、あとで見返すときにちょっと探しやすい。また、箱の厚さは約2僂△襪里如⊇饑劼笋舛腓辰箸靴仁体物も、そのまま放り込むことが可能だ(コピー用紙だと180枚ほど収納可)。

↑書類が溢れて飛び出さないフラップなど、細かいところまで気が利いている

 

これまでも、書類を放り込んでおく「文章保存箱」というものは市販されているが、1プロジェクト単位だとちょっと大きすぎる。使ってみると、確かにWORKER’S BOXのサイズ感はちょうど良いな、と感じた。

↑1枚だけ紙を差し挟む用のバインダー。名刺ポケットとしても使える

 

機能的に面白いのが、フタの裏側にある簡易バインダー。進行表とかレイアウト指示など、頻繁に見返す可能性のある紙を挟んでおくことができるというもの。

 

実際に試用中、この機能が非常に使いやすくて助かった。なにせ手当たり次第にガンガンと書類を放り込むものだから、ヘタするといちいち資料を確認する度に、箱の中をかき回さなくてはならない。それが、ここに大事な一枚を挟んでおくだけで、捜索の手間がかなり減る。これは、よくぞここに付けてくれた! というところだ。

 

単なる箱とは違って、ちゃんと考えて作られた収納文房具だなと感じさせられる所以である。


↑底面と側面、両方にインデックスがついているので、設置する方向次第で書き込む場所が選べる

 

側面と底面には、インデックスの書き込み欄つき。あとで本棚などに収納する際に、タテでもヨコでも、どちらに置いてもインデックスが確認できるようになっている。

 

この整理法だと、最終的にどんどんとWORKERS’ BOXが増殖していくことになるので、最低限、プロジェクト名と作業のクローズ日だけは面倒でも書いておくと、後から助かるはずだ(無記名のものは問答無用で捨てる、ぐらいのルールがあるといい)。

↑A4タテが入らない書棚なら、底面を手前にして収納

 

今回紹介したKaTaSuとWORKERS’ BOX、基本的にはどちらも「机の上に散らばっている書類を、とにかくまとめるだけで片付く」というもの。

 

書類の運用次第でどちらがベターかは違ってくる(もちろん併用してもいい)が、まずは気になった方を試してみて欲しい。面倒くさがりでゴチャつく人でも簡単に机の上が片付くので、「あれ、机の上ってこんな広かったっけ?」と驚くはずだ。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。