北朝鮮の外貨稼ぎ機関が発行したガソリンクーポン(画像:微博)

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北朝鮮が6回目の核実験を行った9月3日以降、ガソリン価格が急騰していることは既報のとおりだが、情報が錯綜する中、デイリーNKの対北朝鮮情報筋は、ガソリン価格が激しく揺れ動いている平壌で「ガソリンクーポン」が人気を集めていると伝えてきた。

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ガソリンクーポンとは、文字通りガソリンを買うためのクーポンで、一種の商品券のようなものだ。

元々は政府が幹部や平壌駐在の外国大使館の関係者向けに販売するものだったが、今では原油の輸入に関わっている外貨稼ぎ機関も発行するようになった。

クーポンの値段は、購入時のガソリン価格によって決まる。ガソリン15キロ(20.1リットル)のクーポンを30ドルで買って、その後値上がりしたとしても、追加分を払わずに15キロのガソリンが購入できる。

商人たちは、ガソリン価格が上昇する兆しを見せると、クーポンを大量に購入する。そして、価格が上がった頃をみはからって、プレミアを付けて売りに出す。消費者はガソリンが相場より安く買えるので、クーポンに飛びつく。

経済制裁が強化されるほど商人が儲かる仕組みだが、それはクーポンが飛ぶように売れる外貨稼ぎ機関も同じだ。政府が発行するクーポンの量が減る一方、調達力のある外貨稼ぎ機関は相当量のガソリンを備蓄しているため、次から次へとクーポンを発行し、闇市場に流している。

クーポンは、外貨代わりにレストランでの支払いでも使用できる。両替商に持ち込めば現金化も可能だ。そのため、「平壌市の幹部にワイロを渡すならガソリンクーポンが良い」というのが最近の風潮だという。