日本代表FW浅野拓磨

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 1か月前、ヒーローになった男だ。8月31日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦、前半41分にDF長友佑都(インテル)に反応した日本代表FW浅野拓磨(シュツットガルト)は、左足ボレーで日本を6大会連続W杯出場に導く値千金の先制弾を叩き込んだ。

 あれから1か月が経ち、ハリルジャパンはW杯本大会に向けて新たなスタートを切った。浅野自身の気持ちもすでに切り替わっており、「ここからまた日本代表の競争が激しくなると思う。誰一人、メンバーに確定している選手はいないと思うので、メンバーに入れるように一日一日しっかりアピールしていかないといけない」と力強く語る。

「オーストラリア戦ではゴールに絡め、勝利に貢献できたと思うけど、それでメンバーが決まったとか、メンバー入りに近付いたことは全くない。所属クラブで結果を残さないとここに呼んでもらう資格もないし、ここに来てからも結果を残していかないと先はない」

 所属するシュツットガルトではレギュラー奪取には至らず、ブンデス第7節終了時点でノーゴールと苦しいシーズン序盤を過ごしている。直近のフランクフルト戦ではベンチを温め、ピッチに立つことなく日本代表に合流した。本人も現状を受け止めており、「『良い状態で合流できているか』と言われたらそうではないと思う」と悔しさを滲ませる。

 だからこそ、日本代表で結果を残そうという気持ちは強い。6日のニュージーランド戦の試合会場は、奇しくも代表初ゴール(16年6月3日キリン杯準決勝ブルガリア戦)を奪って、「初ゴールを決めた嬉しさがあったし、家族と一緒に喜ぶことができた」という豊田スタジアム。「それを再現したいし、本当にゴールを取りたいという気持ちだけを持ち、どういう形でも良いのでゴールを取って勝利に貢献したい」とゴールへの強い欲を示した。

 所属クラブに良い感触を持ち帰り、W杯のメンバー入りに向けて日々アピールするためにも、代表初ゴールを奪った地で再びネットを揺らしたいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)