都心で営業するタクシーの場合都内に入ってからは運転者負担

 タクシー運転手の歓迎するお客は、“深夜のロング客”である。ロングとは長距離利用客のこと。東京の都心からの場合、同じロングでも昼間や朝夕の通勤時間帯では、目的地へ向かうか、あるいは帰路で必ずといっていいほど交通渋滞に遭遇するので、時間がかかり効率が悪いということであまり歓迎されない。

 交通量もめっきり減った深夜のロング客ならば、時間の効率も良いので、お客さえいれば、何本も往復することが可能であり、しかも料金は深夜割増となるので歓迎されるのだ。

 さらに深夜のロング客で歓迎されるのが高速道路利用客。ロングのお客でも一般道で向かうように指示するひとも結構いるようなので、そのような場合にはロング自体は歓迎だが、運転手の喜びは少々ダウンする。

 しかし「上(高速道路/首都高速はほとんど高架だから)使ってください」などとお客に言われれば、深夜でも眠気も吹き飛びたちまち饒舌になってくる運転手も多い。ちなみに、お客を目的地まで乗せていくときの高速料金は当然ながらお客負担となる。

 さて今回のテーマはお客を送っていったあとの高速料金は誰が払うのかというもの。あくまで東京23区及び武三地区の事業者のタクシーのケースでいくと、東京都内に入るまでの高速料金は事業者負担となる。

 たとえば埼玉県のさいたま新都心付近までお客を送っていったとすると、帰りの首都高速道路・埼玉大宮線の料金はタクシー事業者負担となる。そしてタクシーは戸田南で降りて一般道を利用しなければならない。

 つまり首都高速5号線の料金については事業者は負担しないし、戸田南で降りて笹目橋を渡れば東京都板橋区なので営業区域となるので、高速道路を降りて営業することになっている。つまり営業区域内に入っても、高速道路を走れば、その分は運転手の自己負担となるのである。