中野はマッチアップをしたラファエル・シルバについて感じたことがあるという。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ28節]仙台2-3浦和/10月1日/ユアスタ
 
 今季の浦和は前任のミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもと、基本的に3-4-2-1のフォーメーションで戦ってきた。しかし、成績不振で20節の大宮戦から堀孝史監督に代わり、25節の柏戦で初めてスタートから4-1-4-1のシステムにしている。変更後はリーグで白星がなかったが、仙台を下したことにより、新布陣がやっと実を結んだ。
 
 敗れた仙台の左ウイングバックでフル出場した中野嘉大は、その脅威を敵の視点から次のように見ていた。
 
「ワイドでマッチアップをした相手は、ウイングバックの選手ではなくて、ラファエル・シルバというアタッカータイプを置いている。そこでカウンターの脅威になり、やられた」
 
 これまで浦和の旧布陣では右ウイングバックとして、ドリブラータイプの関根貴大(現インゴルシュタット)や駒井善成が主に出場していた。しかし、この試合で中野が対峙したのはFWのR・シルバであり、実際に浦和の3点目はこのブラジル人助っ人が、中野をドリブルで振り切って武藤雄樹とのワンツーからゴールを決めている。
 
 悔しさを滲ませる仙台のウインガーだが、「でも…」と言葉を続け、相手のストロングポイントの“裏”の一面も明かした。
 
「その分、自分たちも(R・シルバの攻め残りを)突けたところがあった。そこは表裏一体で、僕らは結果を残せなかった。前半は相手の1ボランチの脇も上手く攻めれたが、(決め切れずにいると)後半はカウンターを食らってしまった」
 
 たしかに、手薄となっている浦和の右サイドから、中野は88分にクロスでクリスランのゴールをアシストしている。それだけでなく、ボールを持ってはドリブルで果敢にカットインをして、中央に仕掛けていた。
 
 結局、勝点3を手にしたのは決定力で上回った浦和だが、新システムには中野が言う“裏”もある。今後、安定して勝ち星を重ねていくには、まだまだ改善すべき点が残されていそうだ。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)