RPG-7を持って行進する朝鮮人民軍の兵士たち

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昨年8月、カンボジア国旗を掲げて北朝鮮を出港し、エジプト沖で臨検を受けた貨物船から大量の北朝鮮製のRPG(対戦車擲弾)が発見されたが、購入者はエジプトのビジネスマンだったと米ワシントン・ポストが報じた。

スエズ運河に向かっていた貨物船チエチュン号は、エジプトの税関当局の臨検を受けた。出港当初から監視を続けていた、米国の諜報機関からの警告に基づくものだ。船には2300トンの褐鉄鉱と鉄精鉱が積まれていたが、その下から79個の木箱が見つかった。

船員はポンプの部品だと言い逃れようとしたが、当局が港で積荷を検査したところ、2万4000丁のRPGと6000個の部品が見つかった。旧ソ連製のRPG-7の模造品でかなり古い型のものだ。

購入者は長らく不明だったが、国連安全保障理事会の制裁委員会の調査により、エジプトのビジネスマンがエジプト軍に供給するために注文したものだったと、米国の高官と西側の外交官が証言した。代金は2300万ドル(約26億円)だが、北朝鮮が受け取ったか否か定かではない。

この事件は、トランプ政権がエジプトに供与する予定だった3億ドル(約338億5000万円)の軍事援助を凍結、先送りする背景となった。

専門家は、北朝鮮がエジプトのみならず、イラン、ミャンマー、キューバ、シリア、エリトリア、少なくとも2つのテロリストグループに、旧型の兵器や軍需品を安値で売却し利益を得ていたと指摘している。それには、船籍を偽装した貨物船が使われている。

米研究機関、CA4DSの上席研究員、デービッド・トンプソン氏は「北朝鮮は、違法な取引をごまかすために正当な取引を利用している」と指摘した。

ワシントン駐在のエジプト大使館は、北朝鮮からの兵器購入を禁じた国連安全保障理事会の制裁を尊守し続けるとの声明を発表している。