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米バイト系スタートアップTwist Bioscienceは2017年9月29日(現地時間)、Microsoftおよびワシントン大学の研究者と協力し、モントルージャズフェスティバルの楽曲のうち、Deep Purpleの「Smoke on the Water」と、Miles Davisの「Tutu」をDNAへ記録成功したことを、公式ブログで明らかにした。TwistBioscienceの説明によれば、DNAを長期保存用記憶媒体として活用した初めの例となる。

楽曲をDNAに保存するため、デジタルファイルを「0」と「1」のバイナリコード化し、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、そしてチミン(T)の順序に変換。例えば「00=A」「10=C」「01=G」「11=T」といった具合だ。この配列順とDNAを合成し、短いDNAセグメントには約12バイトのデータと全体位置を示すシーケンス番号を含む。そして最後にファイルが正確に格納されたことを確認するため、2進数へのデコードを再実行している。

Twist Bioscience CTOのBill Peck博士は、「我々はDNAに文化遺産を保存し、自然の効率性を利用できる時代を迎えている。現在のストレージ技術とは異なり、自然のメディア(=DNA)は変化せず、時間をかけて可読性を維持する」と今回のMontreux Jazz Digitalプロジェクトについて感想を述べた。

Microsoftの上級研究員兼プロジェクトリーダーの1人であるKarin Strauss博士は、「記録のために使われたDNAの量は1粒の砂よりもはるかに小さく、同フェスティバル全体の保存に必要な6PBのデータを保存しても1粒の米より小さい」と述べた。また、ワシトン大学のLuis Ceze博士も、「DNAは自然界における好ましい情報記憶媒体となり、(DNAの)耐久性を踏まえてもデジタルアーカイブに最適だ」と述べている。

ヒトゲノムを構成する核ゲノムは約31億塩素対を持ち、人体には約75兆個の細胞が存在することから、Twist Bioscienceは「150ZB(150,000,000,000TB)もの情報を格納できる。これをデータセンターに置き換えると数十万〜数百万平方フィートに相当する」と説明した。

阿久津良和(Cactus)