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11月25日にMUSIC ON! TV×日本工学院専門学校が送るイベント『GG NEXT』への出演が決定した、9mm Parabellum Bulletより菅原卓郎(vo、g)が『George’s Generation』に登場。何気ない世間話から始まった、和やかな雰囲気の中、菅原卓郎の歩んできた音楽人生が語られた。


ラジオのDJ、VJとして活躍するジョージ・ウィリアムズと“年齢”にフォーカスを当てて語り合う「George’s Generation(ジョージズ ジェネレーション)」。



ジョージ・ウィリアムズ × 菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)


幼少期

聴き手は稲とカエル。大声で歌いながら帰った、田んぼ道


ジョージ・ウィリアムズ 昔、MUSIC ON! TV(エムオン!)でやっていた番組を撮影したスタジオでこうやって会えるのは良いね。


菅原卓郎 うれしいですね。


ジョージ で、今回は『George’s Generation』に来てもらったということで。まず、どんな子供だったんですか?


菅原 山形県の田舎の生まれだから、まわりに田んぼしかなくて。小さい時から歌は好きで。誰もまわりにいないのを良いことに、家に帰るまでの田んぼ道をまわりに人がいないことを見計らって大声で歌ってました。


ジョージ 稲が聴いてくれてたんだね。


菅原 稲とカエルが(笑)。


ジョージ それは何歳ぐらい?


菅原 4〜5歳かな? うちの両親が車に乗せてどこか連れて行くときに必ずカセットテープで音楽かけてて。それが童謡を集めたカセットだったりを流してたんだけど。それで童謡とか、当時好きだった曲を歌ってたと思う。


ジョージ いちばん古い記憶はそれ?


菅原 いや、覚えているのは……僕の母親が駅前の売店でパートをしていたときがあって。弟が急に「お母さんに会いたい」って言ったんだと思うんですけど、ばあちゃんにお母さんの働いてるところに連れてってもらって、そこにあるマンガを読んだり、歌ったりしてた。


ジョージ へぇー。それってお客さん来る場所だし、初ステージだったんじゃない?


菅原 あー、そうだったかも。たぶん、それがいちばん古いやつかなー。小学生の時はすごい太ってて、幼稚園になるときから背もあってとにかくデカかった。背の順だと後ろの方だったんだけど、運動がまったくできなくて。


で、代わりにじゃないけど、図書館行って本借りて読んでました。「たくさん本を読みなさい」って学校だったのもあって、朝に本を読む時間もあったんですよね。いろんな物語を読んでると、本読むの楽しいなって。今も好きなんだけど、この感覚って確実にそこで育てられたかな。


ジョージ 本のどういうところが好き?


菅原 本の中でも、物語が好きで。ストーリーを追いかけていくのが好きなんですよ。とにかく、いろんな物語を読みたい、見たいって気持ちがあって。音楽でも、ストーリーになっているもののほうが好きで。例えば、あえて意味を持たせずに韻を踏んでいるような歌詞も好きなんだけど、“物語”を読みたい。続きが気になるっていうか。


ジョージ テレビやゲームにはいかずに?


菅原 テレビとゲームは弟ふたりに占領されてて(笑)。最初の頃は弟たちが終わってからゆっくりやろうと思って待ってたりもしたけど、なかなか終わらないし、俺がゲーム始められそうになった時には「ご飯だよ」って。



菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)

青年期[1]

音楽への目覚め。リスナーからプレイヤーへ


ジョージ そうだったんだ。自分の意志で音楽を聴くようになったのはいつですか?


菅原 それは10歳〜11歳ぐらいかな? 父親から借りた小さいポケットラジオで音楽を聴くようになったり、その頃には車の中で流れるものがカセットからラジオに変わったから、自分でラジオのチャンネルを自由に切り替えてたんですよね。


そうしたら、その週のヒットチャートが土日に放送されてて「カッコ良い曲だな」「これ面白い曲だな」って。車に乗る時はだいたい週末の、ヒットチャートが流れている時間帯だったから、車に乗ったら「俺は必ずこれを聴くんだ!」っていうのがありました。


ジョージ 楽器を始めたのはいつ頃からですか?


菅原 それは13歳かな。中学に入って、まわりの友達がバンドやりたいってことを言い出して。自分もそれに混ざりたくて、うちの母親が昔ギターを弾いてたらしく、「(母の)実家にあるよ」ってボロボロのクラシックギターをもらってきました。


弦とかサビサビだし、どう張り替えればいいのかわからないんだけど、音楽雑誌に載ってる楽譜とかを引っ張り出してきて弾いて。どこで売ってるのかもわからなかったから、下敷きを切ってピックにしたり。


ジョージ DIYだね(笑)。弾き始めた頃って、自分が好きで聴いてた曲が、自分の手からも流れてるよ! って衝撃的じゃないですか。


菅原 衝撃的ですよね。本当にすごかった。全然弾けてないけど、「最高!」って思ってやってました。


ジョージ 何の曲を弾いてたんですか?


菅原 GLAYのJIROさんが初めて作った「SHUTTER SPEEDSのテーマ」という曲のバンドスコアが雑誌に載っていて、クラシックギターでジャンジャンジャンって。すごくシンプルな曲だから、それなりに弾けたんですよ。


ジョージ この話、JIROさんは知ってるんですかね。


菅原 JIROさんには恥ずかしくて言えてないような気がする(笑)。今でも弾けますよ。



ジョージ・ウィリアムズ

青年期[2]

バンドへの興味と欲求。そして進路


菅原 高校生の時にコピーバンドを組みました。文化祭でHi-STANDARDとかJUDY AND MARYやるぞ、みたいなやつ。オリジナルへの憧れもあったんだけど、どうすればいいかがわからなかったから、とにかくバンドってものを体験したいって気持ちが勝ってました。


ジョージ 高校生だと、進路に悩む時期だと思いますが、大学に行くべきなのか、バンドやっていくべきなのか。


菅原 バンドマンになりたい、ミュージシャンになりたいっていうのは中学生ぐらいから実は持っていて。でも、まわりの人には言えなくて、話を聞いてくれそうな担任の先生にだけは言ってましたね。


高校生になってもその気持ちは変わらなくて、親に「バンドやりたいから、学校入らずに東京に行きたい」って言ってたら、「それはやめなさい。計画がなさすぎるから」と。


ジョージ やめなさいと反対する親は多いと思うよ(笑)。


菅原 でも、親にそう言われた時にそりゃそうだよなって思った自分もいたんですよね。「ちゃんと勉強すれば大学に行けるんじゃないか? バンドやりたいなら、大学でもできるんじゃないの?」ってことも言ってくれたから、しめしめと。


ジョージ 親の納得も自分の夢を合体させたというか。でも、親の言うことを聞いてなかったら、9mm Parabellum Bulletは誕生しなかった!


菅原 そうそう。メンバー全員同じ大学で出会ったから、あの時「いや、俺はバンドでやっていくんだ」って突っぱねてなくて良かったです。



バンド結成当初

9mm Parabellum Bulletが動き出すまで


ジョージ 今、話に挙がったメンバーとの出会いというのは?


菅原 ドラムのかみじょう(ちひろ)くんが、当時、先輩バンドのサポートメンバーで、自分のバンドを持ちたいってなって、まず俺に声をかけて。あと、誰とバンドやりたい? ってなった時にギターの滝(善充)を誘って、最初は3人でやってたんだけど、俺たちが進級して2年生になった時に、ひとつ下の学年にベースの(中村)和彦が入ってきて。和彦に「やるよね? バンド」って端から決めつけの電話をかけて(笑)。それで今の9mm Parabellum Bulletになりました。


ジョージ すごい! 当時はどんな活動をしてたんですか?


菅原 横浜のライブハウスのオーディションライブに出て。OKもらえたら「この日どう?」ってブッキングしてもらって出るっていうのを一年ぐらいやったかな。バンドやれたらそれで良かったから、全然野心もなく。一年過ぎてくらいから、渋谷や下北沢にも範囲を広げていったんです。


そこで、La.mamaに行った時にそこのライブハウスの人……後にマネージャーになった人なんだけど、インディーズのレーベルをやろうと思うからって声をかけてくれて。さらにメジャーの人が声をかけてくれて。自分たちがバンドを楽しむってことをやってたら、そんな自分たちを面白がってくれるような人に出会えたんです。


ジョージ 好きなことをやるために、前に進んでいこうとする強い力を感じるんですよ。それってある種の野心でもあるのかなって。


菅原 野心というなら、いちばん大きな狙いはバンドを続けること。すごくピュアな気持ちです。最初は全然お客さんもいなかったんだけど、俺たちがやっていることは面白いはずだ。どこかで認められるはずだって気持ちはあって。滝とよく「なんとかなるよね」って話をしてたぐらい。自分たちが組んだ9mm Parabellum Bulletっていうバンドを存在させときたいなって。面白いもの、楽しめるものとして。



人生の振り返り

同じ志で違う道。受け入れられるようになった10年の歩み


ジョージ 人間って歳を重ねるほど、過去の自分を振り返って感じることがあると思うんですけど。


菅原 なんで俺はあんなことしたんだってことはたくさんありますよ。


ジョージ 今、振り返ってみて過去の自分の過ちってどうして起きてしまったんだと思います?


菅原 自分の夢と、相手の夢が違うから……かな。俺の夢はこうで、お前の夢はこうだよね。で、ここは一緒だよねって共有ができてなかった。それがすれ違ったままだと、「俺が良いと言ったものは良いに決まってるだろ!」って気持ちを押し付ける形になって失敗するなって。


ジョージ それはどう変わった?


菅原 決めつけなくなった。良いことも、悪いことも、自分が想像していなかったことがこの10年間バンドを続けている間に次々に出てきたから。でも、例えば良いアルバムを作りたいんだって目的があったら、この予想もつかない出来事をまずはどうやって乗り越えようっていう。すごく遠回りしてもいいし、自分たちに力があって解決できるならまっすぐ向かい合ってもいいだろうし。


ジョージ 多かれ少なかれ、認識の違いだったり、悩みや問題ってどの畑でもあるじゃないですか。話を聞いてると、そういうものも全部含めて“受け入れている”のかなって思うんだけど、どうかな?


菅原 わりと受け入れているかな。去年、滝が腕の不調でライブを休むことを決めた時も、滝が決めるまではなかなか自分たちでもそれを受け入れられなかったりもしたけど……ここまでは頑張れるんじゃないか、自分たちでやれるんじゃないかって。


ギリギリまで9mm Parabellum Bulletを信じたくて。だから、それをまるごと受け入れて、どうやってバンドをやるんだっていうことを考えました。



若かりし自分へ。10年後の自分へ

あの頃から変わらない大きな目標


ジョージ 今の年齢から、10代・20代の自分にアドバイスできるとしたらなんて言う?


菅原 うーん……ちゃんと弾け! ちゃんと歌え! 練習しろ! かな。


ジョージ ははは(笑)。


菅原 自分たちの10年前のむちゃくちゃにやってたライブ映像観たら、「こんなやつらと対バンしたくない!」って思った(笑)。こんなに気合いしかないやつらと対バンするのは嫌だなーって。もちろん、カッコ良いなって意味なんだけど。だからこそ、体壊すなよって思うけど、辞めないでやるんだぞってことは絶対言うと思いますね。


ジョージ 10年後の自分、10年後の9mm Parabellum Bulletって考える?


菅原 考えるけど、10年後も9mm Parabellum Bulletがあったらいいなっていう大きな目標だけ。


滝がライブを休んでからサポートメンバーを入れてライブするようになって、9mm Parabellum Bulletを形作ってるのは、メンバーすら越えるところもあるんじゃないかなって思って。スピリットっていうか。


そういうものにまで存在を持っていけたら、すごく自由なものになるんじゃないかなって。


ジョージ 魂は曲に入ってるからね。山があって、谷があって、コンプレックスがあったから、今の自分がいる。ネガティブなことも考えようによってはポジティブになるよね。本当、俺たち次第だな……って、9mm Parabellum Bulletのメンバーじゃないけど、俺もメンバーの一員としてそんな気持ちだよ。



PHOTOGRAPHY BY 笹原清明

TEXT BY ジャガー


★MUSIC ON! TV×日本工学院専門学校が送るイベント『GG NEXT』に9mm Parabellum Bulletが出演!

GG NEXT 2017 supported by日本工学院

11/25(土)都内某所

[開場]16:30 [開演]17:30予定

出演:9mm Parabellum Bullet

MC:ジョージ・ウィリアムズ

※本イベント模様はMUSIC ON! TV(エムオン!)にて2018年放送予定。

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ライブ情報


9mm Parabellum Bullet TOUR 2017“BABEL on Life Line”

10/12(木)京都・磔磔 ※SOLD OUT

10/13(金)三重・松阪M’AXA ※SOLD OUT

10/20(金)山形・坂田MUSIC FACTORY ※SOLD OUT

10/22(日)青森・Quarter

10/27(金)富山・MAIRO

10/28(土)長野・CLUB JUNKBOX

11/03(金・祝)東京・Zepp Tokyo

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プロフィール


■9mm Parabellum Bullet



キューミリ パラベラム バレット/菅原卓郎(vo、g)、滝 善充(g)、中村和彦(b)、かみじょうちひろ(ds)。2004年3月結成。2005年12月にミニアルバム『Gjallarhorn』をインディーズレーベルよりリリース。2007年10月、デビューディスク『Discommunication e.p.』でメジャーデビュー。

オフィシャルサイト


■ジョージ・ウィリアムズ



日本とイギリスのハーフ。オルタナティブロックのDJ、VJとしてテレビ、ラジオ各局に出演する。

オフィシャルサイト



リリース情報


2017.05.10 ON SALE

ALBUM『BABEL』

TRIAD