盛岡戦で驚愕ドライブ弾など2ゴールを決めたユ・インス。果たしてトップチームでもチャンスを掴めるか。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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[J3  25節] FC東京U-23 3-1 盛岡/10月1日/味の素フィールド西が丘
 
 FC東京U-23でフル出場したFWユ・インスが、圧巻の2ゴールで存在感を示した。
 
 ホームチームは前半からボールポゼッションでは上回ったものの、盛岡の組織的なプレッシングを攻略し切れず、なかなかシュートまで持ち込めずにいた。ただ米本拓司、橋本拳人というJ1レギュラークラスのボランチコンビを軸に徐々に押し込み、後半に入ると、あらゆる局面で個のレベルの差を見せ付け始める。
 
 とりわけ異彩を放ったのが、21番のストライカー――ユ・インスだった。48分、右サイドからの小川諒也の放ったCK。素早い動きから相手DFのマークを外してファーサイドに流れ、しっかりとヘッドで合わせ豪快にゴールネットを揺らして先制! これでFC東京は盛岡が意気消沈したところを見逃さず、直後にリッピ・ヴェローゾのシュートを橋本が押し込み2点目を挙げる。
 
 そして度肝を抜いたのが、57分のユ・インスの2点目だ。
 
 FC東京が攻勢を続けるなか、左サイド寄りのゴールから約30メートルの地点、こぼれ球を胸トラップして前を向くと、ためらわずに右足を一閃。インステップから放たれたショットはスピードを乗ったまま、やや前に出ていたGKの頭を越すドライブ弾としてゴールに叩き込まれた。スタジアム全体から感嘆のため息が漏れる衝撃の一撃だった。
 
「(先制点は)CKで小川のボールが良くて、ヘディングをするだけでした。(2点目は)GKを見て、思い切ってシュートを打ちました。応援ありがとうございました!」
 
 加入2年目を迎える22歳の韓国人ストライカーはヒーローインタビューで、そのように日本語で嬉しそうに語った。いろいろな面で環境にフィットしてきていることを物語る、本人にとっても、チームにとっても実りある1日になったはずだ。
 
 FC東京U-23でプレー機会を得ていた久保建英、平川怜(いずれも所属はFC東京U-18)が、今月インドで開催されるU-17ワールドカップ出場のため不在が続く。そのなかで強烈なインパクトを残したユ・インス。選手層の分厚い今季のトップチームのリーグ戦では、まだ途中出場から2試合・25分のチャンスしか掴めずにいる。そのポテンシャルの高さを、今度は味スタ――トップチームの戦いで"思い切り"見せ付けたい。その日は、きっとそう遠くはないはずだ。
 
取材・文:塚越 始