アミアン対リールの試合中に大惨事になりかねない事故が起きた【写真:Getty Images】

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 現地時間9月30日に行われたリーグ・アン(フランス1部)第8節、アミアン対リールの試合中に、大惨事となりかねない事故が起きた。

 前半15分、リールのフォーデ・バロが先制ゴールを挙げた直後、駆け寄る選手たちと喜びを分かち合おうと、アウェイ側スタンドに陣取っていたリールサポーターたちが観客席とピッチを隔てる柵に殺到。すると人間の重みに耐えられなかった柵が崩壊し、サポーターが将棋倒しのように転落した。

 仏紙『レキップ』などの報道によれば、この事故により29人が負傷し、うち4人が重傷を負ったが命に別状はないという。試合翌日の1日にはリール側がアミアンの病院に収容されていた最後の6人が無事に退院したことを発表している。なお試合は再開されず、そのまま中止となった。

 今回の事故では幸いにも死者が出ず、負傷者も全員が無事に退院していたが、大事故になっていた可能性もあった。現場に居合わせたリールサポーターは「本当に大虐殺のようだった」と、現場の恐怖を語っている。

 1989年にはイングランドのシェフィールドで開催されたFAカップ準決勝のリバプール対ノッティンガム・フォレストの一戦で、ゴール裏に立ち見席に収容可能人数を超えるファンが押し寄せ、すし詰め状態になったスタンドで死者96人、重軽傷者766人を出す大惨事が起きた。「ヒルズボロの悲劇」として知られる群衆事故と今回アミアンで起きた事故は規模が違うものの、観客席からの転落や転倒で死者が出ていてもおかしくなかった。

 フランスリーグ機構はすでに事故に関する調査を開始することを明らかにしている。アミアン対リールの今後の扱いに関して発表はないが、ホームゲームを運営していたアミアン側に責任があると判明した場合、無観客試合やスタンドの一部閉鎖、勝ち点剥奪などの制裁を科される可能性があるようだ。

text by 編集部