秋になってもまだまだチャンスはある。公的な就職支援サービスも活用して内定を獲得しよう(写真:、/ PIXTA)

売り手市場とはいっても、「なかなか内定がもらえない……」と悩んでいる就活生は少なくないことでしょう。しかし、企業の採用意欲は旺盛です。自分一人で悩まず、さまざまなサービスを活用して、納得のいく企業を見つけてください。

発表される内々定率は実態より高い?


短期決戦と表現されることの多い今年の就職活動ですが、企業の採用意欲は旺盛で、就活生にとってまさに“売り手市場”が続いています。今年は昨年以上に内々定の進捗が早く、マイナビの調査(『2018年卒マイナビ大学生内定率調査』)でも、8月末時点の内々定率は「82.7%」となっています。

この数字だけを聞くと、「もうそんなに内定が決まっているの?」と、焦りを感じる方もたくさんいるでしょう。しかし、この数字には、少し補足説明が必要です。マイナビの調査では、サイトに登録している全会員にメールを送り、調査協力を依頼します。

ただ、回答してもらえるのは、活動がうまく進んでいる学生が中心。なかなか内々定が出ないという学生の回答率は低くなってしまうので、どうしても内々定率は実態より高くなりがちです。

私自身もさまざまな大学にお邪魔する機会がありますが、就活を継続している学生はまだまだたくさんいるという印象。「まだ1社も内々定が出ない」という方から、「内々定は出たけど、結論を出せない」と悩んでいる方まで、就活を継続する方は調査結果以上にいるようです。


そんな方たちに向けて、9月以降の就活の進め方をアドバイスさせていただきます。まずお伝えしたいのは、「まだまだチャンスはたくさんある」ということ。

売り手市場の影響によって、計画どおりの採用ができていない企業は、たくさんあります。6月に実施した企業調査(『2018年卒マイナビ企業採用活動調査』)では、採用活動の終了時期として、「9月以降」を予定している企業が全体の46.3%に達しています。

その証拠に、「マイナビ2018」では、この時期でも毎週数十社ペースで採用情報の新規掲載があります。もちろん採用継続中の企業も多いので、サイトでもそういった企業を見つけやすいよう、レイアウトやインターフェースを工夫して、就活生の皆さんの使い勝手が少しでもよくなるように努力しています。

「まだまだチャンスはある」といっても、秋以降に活動を継続するにあたって、いくつかポイントがあります。まず、内々定は出ていても入社先を決断できずに活動を継続する方。そのような方は改めて、自分の“就活の軸”を見つめ直してください。


これまで何を基準に企業選びをしてきたのか。業界、企業規模、将来性、職場環境……そしてそれが本当に正しかったのか。就活の軸を再確認して、納得できる企業や仕事を見つける努力をしてください。

また、現時点でまだ1社も内々定が出ていない人は、就活を振り返って、うまくいかなかった部分はどこなのか、どこでつまずいたのか、を見直してみてください。今年は楽観的なムードに流されてしまい、自己分析が甘かった、企業選択の幅が狭かった、企業研究が不足していた、と反省している方が少なくありません。もう一度、これまでの活動を振り返り、改善点を見つけ出してください。

まずはキャリアセンターへ行くべし

だが、「もう就活に疲れてしまった」「なかなか前向きになれない」という方も、中にはいらっしゃるでしょう。そんなときは、決して一人で悩まず、まずは大学の「キャリアセンター」の活用をお勧めします。キャリアセンターは皆さんのいちばんの味方です。同級生たちの傾向もわかるので、実践的なアドバイスがもらえますし、大学に届く求人の紹介もしてもらえるはずです。

ただ、キャリアセンターには内定の報告に来る4年生もいるし、インターンシップ参加に備える3年生もいるので、「なかなか訪問する気になれない」という方もいるでしょう。そんな方は”公共の就職支援サービス”を活用してはどうでしょう。

1つ目は「おしごとアドバイザー」。厚生労働省の事業で、正社員での就職に関する質問や相談を、平日夜17時〜22時、土日・祝日10時〜22時の間で利用できます(メールは24時間受け付け)。

履歴書の書き方や、面接のテクニック、就活に関する素朴な疑問など、周囲に聞きづらい悩みも電話やメールで相談できるので、対面型のサービスの利用にためらいがある方におすすめです。最寄りのハローワークはもちろん、自分に合った支援拠点も紹介してもらえます。

就活では精神的につらく感じてしまう場面も多々あると思います。「軽くノイローゼぎみになってしまったけれど、アドバイザーに励まされて内々定をもらうことができた」という学生さんからの実際の声も聞きました。誰かに話をすることで、気持ちが軽くなることもあるでしょう。ぜひ一人で悩まないでうまく頼ってみてください。

ジョブカフェでは職場体験も可能だ

2つ目が「ジョブカフェ」。若者のためのワンストップサービスセンターです。こちらは都道府県が主体的に設置し、若者の就職支援をワンストップで行う施設です。就職セミナーや職場体験、カウンセリングなど、若者が自分に合った仕事を見つけるためのさまざまなサービスを、1カ所ですべて無料で受けられます。現在、46都道府県が設置しており、ハローワークを併設している場所もあります。

そして3つ目が「地域若者サポートステーション(サポステ)」です。こちらは、働くことに悩みを抱えている15歳から39歳までの若者に対して、キャリアコンサルタントなどによる専門的な相談を中心に、就労に向けた支援を行っています。

これ以外に民間のサービスには「新卒紹介サービス」もあります。マイナビでも「マイナビ新卒紹介」という職業紹介サービスを提供しています。プロのキャリアアドバイザーが個別に面談を行い、個々人の志向や適性に合った求人を紹介するというもので、履歴書やエントリーシートなど書類作成のポイントや面接に関するアドバイスなどもしてくれます。

この時期になると、周りには内定を持っているお友達も少なくないという状況下、就活を継続すること、あらためて再始動することは、精神的につらいこともあると思います。それでも人手不足に悩む企業、皆さんが知らない優良企業は、たくさんあります。ぜひ、さまざまなサービスを活用して少しでも自分に合った就職先が見つかるよう、最後まで納得する就活を行ってください。

<就活リスタートのアドバイス>

(1)これまでの活動を振り返る

(2)キャリアセンターを活用する

(3)公共の就職支援サービスを利用する

(4)新卒紹介サービスを利用する

<公共の就職支援サービス>

(1)おしごとアドバイザー
 http://oshigoto.mhlw.go.jp/soudan/

(2)ジョブカフェ(若者のためのワンストップサービスセンター)
 http://www.meti.go.jp/policy/jobcafe/jobcafe_all.html

(3)地域若者サポートステーション(サポステ)
 http://saposute-net.mhlw.go.jp/

<民間の就職支援サービス>

(1)マイナビ新卒紹介
 http://shinsotsu.mynavi-agent.jp

1ページ図:2018年卒の内々定率
『2018年卒マイナビ大学生内定率調査』
<調査概要>
調査対象:2018年3月卒業見込みの全国大学4年生、大学院2年生
調査期間:8月調査:2017年8月24日〜8月31日
調査方法:マイナビ2018の全会員に対するWEBアンケート
効回答:4672名
※詳細はマイナビのホームページをご覧ください
2ページ図:採用活動の終了時期
『2018年卒マイナビ企業採用活動調査』
<調査概要>
調査期間:2017年6月6日(火)〜6月20日(火)
回答方法:WEBフォームより回答
有効回答数:3000社(上場288社・非上場2712社/製造1168社・非製造1832社)