Photo:Bloomberg/gettyimages

写真拡大

本命の買い手候補が二転三転した東芝の半導体子会社、東芝メモリの売却交渉が9月20日、ようやく決着した。売却先の選定が混迷した本当の理由を探ると、日本経済に共通する大きな課題が見えてきた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 千本木啓文/委嘱記者・村井令二)

 二度、俵に足が掛かった後、うっちゃりを決めての逆転劇──。東芝メモリ争奪戦は韓国の半導体メーカー、SKハイニックスを含む日米韓連合の勝利に終わった。

 当初は、東芝メモリの事業パートナーで半導体工場を共同運営する、米ウエスタンデジタル(WD)が本命視されていたが、強硬な交渉姿勢が裏目に出て、敗北につながった格好だ。

嫁取り合戦は混迷

 紆余曲折の期間は7カ月以上。売却先の決定に至る過程は、情報リークによる競合つぶしや前言撤回が当たり前の、ルールを度外視した戦いだった。

 何しろ東芝メモリは優良企業だ。同社の半導体フラッシュメモリーは、米アップルのiPhoneをはじめスマートフォンの主要部品。来るビッグデータ時代のキラー製品でもあり、メーカーにとっては、これを競合他社に奪われれば死活問題になる。

 それ故、この優良企業の売却交渉は、花嫁を男たちが奪い合う“嫁取り合戦”の様相を呈した。だが、東芝メモリの“嫁ぎ先”選びは幸福感に満ちたものではない。なぜならその目的が、親である東芝の借金返済だからだ。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)