ここまでリーグ戦で7戦8発のレバンドフスキ。際立つ個がいる一方で、いまのバイエルンは集のまとまりに欠ける。(C)Getty Images

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 バイエルン・ミュンヘンの迷走が止まらない。
 
 日曜日のブンデスリーガ7節、アウェーでのヘルタ・ベルリン戦。49分までにマッツ・フンメルスとロベルト・レバンドフスキのゴールで2-0とリードしながら、51分からの5分間で立て続けに被弾。試合は2-2のドローに終わり、前日に勝利していた首位ボルシア・ドルトムントとの勝点差は5ポイントに広がった。
 
 ウイークデイのチャンピオンズ・リーグ、パリ・サンジェルマン戦で0-3の完敗を喫し、翌日、カルロ・アンチェロッティ監督を更迭。首脳部は荒療治に踏み切ったが、チームの状態はまるで好転していない。

 米スポーツ専門チャンネル『ESPN』が、クラブOBで暫定監督を務めるウィリー・サニョールのヘルタ戦後のコメントを紹介している。
 
「我々が誇るスカッドは、最高のクオリティーと最高の経験値を有している。だが、チームは上手く機能していない。もっとも理想的だと思われるフォーメーションを組んだが、またしても集中力と修正力を欠いた。我々はもはやドイツ最強ではない」
 
 パリSG戦でスタメン落ちしたフランク・リベリ、アリエン・ロッベン、ジェローム・ボアテング、そしてフンメルスの熟練カルテットを起用。立ち上がりから圧倒的なボール支配でヘルタを押し込み、2点のリードを奪った。しかし、51分に日本代表MF原口元気に突破を許し、あっさりとオンドレイ・ドクダに1点を返される。すると腰が引け、全体の動きが硬直。敵を勢いに乗せ、56分にFKのクリアミスから同点とされてしまった。
 
 現役時代に堅実な守備で鳴らしたサニョールは、試合運びの拙さを指摘する。
 
「悩ましいことだ。普通2-0にしたならゲームは易しくなり、より高い集中力を持って引き締めるものだが、そこからの数分間はまったくお粗末なものだった。大きな代償を支払わされた」
 
 そして、前イタリア人指揮官の解任が大きな影を落としていると認める。
 
「カルロが去り、選手たちが右往左往しているのは間違いない。途轍もなく大きな穴が開いているからね。ただ、これもフットボールの一部だ。幸か不幸かインターナショナル・ブレイクに入るから、しっかり状況を整理して、立て直したいと思う」
 
 スポーツディレクターのハサン・サリハミジッチは、「後半の体たらくはバイエルンとは思えないレベルだった」と断じ、「選手一人ひとりがこのクラブでプレーすることへの価値を、いま一度よく考えてほしい」と語り、奮起を促した。
 
 このヘルタ戦の62分、リベリがドリブル中にボールの上へ乗ってしまい、左膝を激しく傷めた。サッカー専門誌『KICKER』は「(来年1月まで復帰できない)GKマヌエル・ノイアーとともに、長期欠場者リストに加わる可能性が高い」と報じている。まさに、泣きっ面に蜂だ。
 
 はたしてドイツの超名門は浮上のきっかけを掴めるのか。次期監督候補には、トーマス・トゥヘル(前ドルトムント監督)、ユリアン・ナーゲルスマン(現ホッフェンハイム監督)、ルイス・エンリケ(前バルセロナ監督)、さらにはユルゲン・クロップ(現リバプール監督)らの名が挙がっている。