干され状態からスタメンまで昇り詰めてきた原口。攻守での貢献、しかもド派手なドリブルからのアシストという結果を出したことで、今後の彼の起用方法はどうなるだろうか。 (C) Getty Images

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 10月1日(現地時間)、ブンデスリーガ第7節が行なわれ、ヘルタ・ベルリンは2-2でバイエルンと引き分けた。

 カルロ・アンチェロッティ監督が解任されたバイエルンは、ウィリー・サニョルが暫定で指揮する最初の試合。一方のヘルタは、原口元気が今シーズン初スタメンに名を連ねたということで、どちらも大きな注目を集めることとなった。
 
 試合はアウェーとはいえ、やはりリーガ5連覇中のバイエルンが攻勢に立ち、開始2分でリベリがファーストシュートを放つ。6分にもチャンスを迎えた王者は、その4分後、ボアテングのクロスをフンメルスが高い打点のヘッドで合わせ、早くも先制点を挙げた。
 
 ここからさらにアウェーチームが勢いに乗るかと思われたが、ヘルタはここで下がることなく、逆にチャンスを作り出す。16分にダリダがDFをかわして惜しいシュートを放つと、その直後にはそのダリダがフンメルスに倒されたとしてPK。しかし、これはビデオ判定の結果、取り消されてしまった。
 
 その後、ヘルタはヴァイザー、カルー、バイエルンはハビ・マルティネス、レバンドフスキが好機を得るも、いずれのシュートもゴールネットを揺らすことなく、前半は終了を迎えた。
 
 2列目の左サイドに位置取った原口は、守備に多くの時間を割くことになり、厳しいチェックを仕掛け、ロッベンからも1対1でボールを奪ってみせる。その一方で、チームの攻撃が右に偏ったこともあり、なかなか敵陣ではプレーに絡むことができなかった。
 
 後半、開始から4分で試合は動く。トリソの縦パスを後ろ向きで受けたレバンドフスキが、うまい浮き球の捌きでマーカーのシュタルクをかわしてGKとの1対1を制し、バイエルンが勝ち越したのである。
 
 ヘルタにとっては嫌な時間の失点となったが、この直後に原口が、今後は攻撃で魅せる。
 
 右サイドからの横パスをバイタルエリアで受け、右へ流れながらペナルティーエリアに侵入。スピーディーかつ技巧的なドリブルでキミッヒを振り切り、フンメルスをかわして中央にクロスを入れると、これをドゥダが詰めて1点を返した。
 
 最高の時間帯に、絶対王者の強固なDF陣を完全に崩してのゴールで、オリンピア・シュタディオンは大いに沸き、チームも勢い付く。その後、ヘルタは前半とは違い、バイタルエリアでもパスが繋がるようになり、前線のカルーにも再三ボールが渡る。
 
 そして56分、左サイドのFKから、バイエルンのトリソがクリアミスし、背後のレッキーに当たってこぼれたボールを、カルーがフリーで難なく詰めて、ホームチームはついに試合を振り出しに戻した。
 
 追い付かれたバイエルンは安定感に欠け、ロッベンをチアゴに代えて中央を厚くしようとするが、大きな改善とはならず、逆にリベリが左膝を痛めて退場を余儀なくされるというアクシデントが、サニョル暫定監督の表情を曇らせた。
 
 それでも、バイエルンは攻勢を強め、両サイドから攻め入ってヘルタ・ゴールを攻略しようとするが、ホームチームはこれをDF陣の奮闘、GKヤルステインの好守で凌いでいく。
 
 ヘルタは、同点とした直後にもカルーが決定機を迎えたが、この時間帯に一気に勝ち越しといきたいところだった。しかし、徐々に全体が引いて勝点1を守る戦いにシフトし、この狙いは達成された。
 
 流れを変える鮮やかなドリブルからのアシストを披露した原口は、87分にエスバインと交代。今後のスタメン定着に向けて、大きなアピールとなったと言えるだろう。
 
 一方のバイエルン。シーズン序盤での監督交代という荒療治も、すぐには効果を見せず。本来の安定感を取り戻すまでには、少し時間を要するかもしれない。