疲労がたまったのをそのままにしていると、少しずつ体に異変が起こってきます。例えば体臭が変化するのもその一つ。疲労から起こる嫌な臭いは「疲労臭」と名付けられ、働き盛りの30〜40代に疲労臭が多いそう。疲労臭に悩む女性も増えているようです。

汗そのものは無臭

「汗臭い」とよく言いますが、汗をそのまま放置していると、臭いを発する原因となることがあります。とは言っても汗そのものはほぼ無臭であり、汗と一緒に出された皮脂などを餌に、雑菌が繁殖することで臭いの元となります。ところで汗にも質があるのをご存知ですか。普段から運動や入浴などでよく汗をかき、汗腺の状態がよい人の場合サラサラとした臭わない汗が出てきます。しかし最近では汗濃度の濃い、ベトベトとした汗をかく人が増えています。なぜなら一般に運動量が減り、また冷房の普及で汗をかく機会が少なくなり、汗腺機能が衰えている人が増えているからです。濃度の濃いベトベトとした汗は臭いやすく、臭いの悩みを抱える人が増えています。

疲労臭の原因は体内に残ったアンモニア

最近よく聞く「疲労臭」は、一般に言う汗臭さとは異なるものです。疲労臭とは、汗に混じってアンモニアが一緒に排泄され、アンモニアが原因で臭っている場合を言います。このように、実は疲労とアンモニアには深い関係があります。アンモニアはタンパク質が分解されてできる成分。体内の腸内細菌などにより作られ、通常は肝臓で尿素に分解され尿として排泄されます。しかし疲労がたまると肝臓の働きが低下し、全てのアンモニアを処理できなくなります。すると分解されずに残ったアンモニアは体内にとどまり、血液の流れに乗って全身へと送られていきます。そのアンモニアが汗腺から出てきてしまい、特有の嫌な臭いの元となるのです。

疲労臭対策は肝臓機能を上げること

アンモニアが元となる疲労臭は、単なる汗臭さ、あるいは加齢臭とは異なる臭いです。忙しい世代である30〜40代に疲労臭が多いと言われ、疲労臭に悩む女性も増えてきているようです。疲労臭対策をするためには、体内にアンモニアを残さないようにすること、つまり肝臓の働きをよくすることがカギとなります。バランスの取れた食生活に加え、十分な睡眠をとること。アルコールの摂取はほどほどにして肝臓をいたわり、運動や入浴で汗をかく習慣をつけることも大切です。また肝臓機能を上げるためには、オルニチン(オルニチンの働き)の摂取も有効です。オルニチンはしじみやチーズに含まれており、肝臓の機能を向上させ疲労回復も期待できる成分です。一度疲労臭が出てしまうと、デオドランドや制汗剤ではなかなか隠しきれないものです。臭いの原因は根本から断つことが肝心、そのためには疲労をためず肝臓をいたわるように心がけるとよいでしょう。


writer:Akina