日本人が好む食事は、塩が多くなりがち。

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味気ない減塩食も、ソルトチップでおいしく食べられるように。

2017年3月に慶応義塾大学医学部が開催した「健康医療ベンチャー大賞」。その社会人部門で、減塩技術「ソルトチップ」を提案したチーム「L Taste」が優勝しました。

たった3粒ほどの塩で、十分な塩味を感じられるこの新技術は、減塩食を採る人たちにもおいしく食事をしてもらおうと、慶應義塾大学理工学部・三木則尚教授のチームが2012年から研究に取り組み、開発したものです。透析患者や減塩に取り組む入院患者を抱える、病院への導入が期待されています。

 

■ ソルトチップで減塩できる?その仕組みとは

ソフトチップは、微量の食塩を含むチップを歯の裏に付けて、唾液に溶け出した塩分で舌に塩味を感じさせる仕組みです。人間の舌にある「味蕾」には、塩味を感じる部分があります。

そこだけに塩味を感じさせれば、薄味の料理でも十分に塩気を味わえるのです。「L Taste」はこの仕組みに着目し、塩味を感じさせる塩の量を、わずか3粒まで減らすことに成功したんですね。

 

■ ソルトチップが健康に与えるいい影響は?

ソルトチップを付けて食事をすると、一回の食事で摂取する塩分を大幅にカットできます。たとえば炒め物は塩で調味しなくても、ソルトチップから溶け出す塩味だけで、おいしく食べられるのです。塩分を採りすぎると高血圧や脳卒中のリスクが高まりますが、ソルトチップを使えば、毎食わずかな塩分の摂取で済みます。

世界保健機構(WHO)の健康指針では、1日あたりの摂取塩分は5グラム未満です。循環器系の病気になるリスクが下がれば、それにかかる医療費も削減できるという米国の研究もあります。現在病、気で塩分を制限している人も、将来の病気のリスクを減らしたい人も、ソルトチップの商品化が待ち遠しいですね。