「“メッセージ”付きの伝わりやすいパスを出す」選手とは?

写真拡大 (全2枚)

ウェブ番組『F.Chan TV』とのコラボ企画。同番組の第60回に、元日本代表の山口素弘氏がゲストとして登場した。番組では、8月7日にカンゼンから発売された『フットボール批評 issue17』に掲載されている遠藤保仁のインタビューをもとに、ゲームメイカーを特集。そこで、現役時代はボランチとしてゲームメイカータイプの選手と組むことの多かった山口氏に、歴代日本人選手の中から自身が特に優れたゲームメイカーだと考える5人を選出してもらった。

「“メッセージ”付きの伝わりやすいパスを出す」選手とは?

名波浩(ななみ・ひろし/2008年に現役引退)
1972年11月28日生まれ
清水商業高→順天堂大→ジュビロ磐田→ベネチア(イタリア)→ジュビロ磐田→セレッソ大阪→東京ヴェルディ→ジュビロ磐田
日本代表国際Aマッチ 67試合出場9得点

 長く一緒にやっていたこともあるけど、彼はゲーム作りの点で、相手がこうやってきたならこうしようとか、周りの選手を上手く活かすことができる。パスも、受け手に対していわゆる“メッセージ”付きの伝わりやすいパスを出すし、凄かったですね。

“カリオカ”の相性で知られる「10番のゲームメイカー」

ラモス瑠偉(らもす・るい/1998年に現役引退)
1957年2月9日生まれ
(来日後)読売クラブ→ヴェルディ川崎→京都パープルサンガ→ヴェルディ川崎
日本代表国際Aマッチ32試合出場1得点

 一昔前でいうところの、10番のゲームメイカーですよね。でも、ラモスさんはプレーもそうだし、メンタル面でも引き締めたりして。いつも怒っているような感じだけど(笑)、あれも多分色々計算してやっていることだし、そうやって周りを奮い立たせたり、周りを燃え立てたりしていたんです。

 結構対戦の方が多かったかな。加茂(周)さんが監督になって一番最初の時に、ちょっとだけ一緒にやらせてもらったんですけど、面白かった。楽しかったですよ。最近も、誰かの引退試合とかで集まって一緒にやる機会も多かったんですけど、楽しい人ですね」

「圧倒的だった」日産の10番

木村和司(きむら・かずし/1995年に現役引退)
1958年7月19日生まれ
明治大→日産自動車→横浜マリノス
日本代表国際Aマッチ54試合出場26得点

 木村和司さんは、ラモスさんと同じ時代の、日産の10番。ラモスさんはヴェルティの10番。和司さんの方は、代表の10番としてもずっとプレーしていて、僕らの時代ではもう圧倒的でしたよ。見るのは面白かったし、フリーキックも凄いし。この二人(木村和司とラモス瑠偉)はすごいです。

「ここ最近のゲームメイカーは彼だけ」

遠藤保仁(えんどう・やすひと)
鹿児島実業高→横浜フリューゲルス→京都パープルサンガ→ガンバ大阪
1980年1月28日生まれ
日本代表国際Aマッチ152試合出場15得点

 本に出ているくらいだから、挙げた方が良いでしょ?(笑)。うそうそ、そういう訳じゃなくて、彼が高校を卒業して入ってきたチームが横浜フリューゲルスだったので、僕も一緒にやっているんです。一年目から上手かったですよ。

しかも、バルセロナでヘッドコーチをやっていたレシャックという人が監督で来て、やっていたパスサッカーがちょうど彼にフィットした。やっぱり技術もしっかりしているし、それからどんどん伸びていった選手ですね。

 ここ最近の代表でのゲームメイカーも彼だけでしょ? だから、彼が抜けた後に誰が後釜かとずっと言われていて、今も後釜は多分いないですよね。独特のリズムを持っている、面白い選手ですよね。

「一緒にやってみたかった」。黄金の左足を持つ選手

中村俊輔(なかむら・しゅんすけ)
桐光学園高→横浜F.マリノス→レッジーナ(イタリア)→セルティック(スコットランド)→エスパニョール(スペイン)→横浜F.マリノス→ジュビロ磐田
日本代表国際Aマッチ98試合出場24得点

 中村選手は、木村和司さんとかラモスさん寄りの10番って感じかな。彼なんかも左足一本でという感じだけども、名波君とは違うイメージもあった。中村選手は、もう少しゴールに近いところでのゲームメイクに関わっているというか。今年も非常に調子良くて、ジュビロで上手くフィットしていますよね。

 今は黒子に徹していて、ジュビロでは自分が中心というよりは自分が上手く溶け込んで、その中で自分の良さを上手く出しているという印象です。対戦しかしていないので、一緒にやってみたかったですね。

text by 編集部