幻の超高音質「かんぴょうスピーカー」について、リッツコーポレーション代表取締役の高橋昭さんに取材した。

年300個のみ限定販売

日本一のかんぴょうの生産地・栃木県で長年スピーカーづくりに励んできた「リッツコーポレーション」のブランド「BLUE STAR SOUNDS(ブルースターサウンズ)」は9月26日から、栃木県の名産品で「かんぴょう」の元となる夕顔の実「ふくべ」を使ったスピーカー「fucucci(フクッチ)」の販売を始めた。

農産物の天然素材を活かして1つ1つ手作りしているので、販売できるのは1年にわずか300個のみ。サイズや重量は製品ごとに異なり、価格は税別16万〜23万円。オンライン限定で販売する。

出典:「ブルースターサウンズ」Press release

2年間じっくり乾燥し制作

材料となる「ふくべ」は、同県の広大なかんぴょう畑で、農家と一緒に種をまきおよそ8〜9ヶ月かけて栽培。かんぴょうに使われる「ふくべ」は通常1本の苗から20個採るが、同製品用は1本の苗に対して1個しか作らないという。そのため、20倍の広さの畑が必要になる。

出典:「ブルースターサウンズ」Press release

採ってからは、約2年間かけて自然乾燥。

提供:ブルースターサウンズ

その後、職人が1つ1つ手作業でじっくり時間をかけて加工。それぞれの個体に合わせて丁寧に磨きスピーカーを取り付ける。種をまいてからスピーカーが完成するまでに、何年もかかるという。

提供:ブルースターサウンズ

「心地よい音」を追求し誕生

インドのシタールなど古くから世界各地で楽器に使われている「ふくべ」に、音を響かせる性質を持つ「結城紬」、音が遠くまで拡散し響きわたる同社オリジナル装置「ピュアポイント」という3つの要素で、特有の音色と響きを表現。

「結城紬」は無形文化遺産にも指定された同じ栃木県の名産品で、帯電しにくい性質を持っているのでスピーカーの素材に最適だそう。半年かけて糸紬、染色、地機織りを行っているという。

よい音の追求に明け暮れる毎日、数え切れないほどのスピーカーBOXを製作してまいりました。「心に響くやさしい音色」を求める実践と研鑚は半世紀を迎えます。そして、たどり着いた世界が天然の農産物、天然素材の音の世界でした。

出典:「ブルースターサウンズ」Press release

農産物でスピーカーを作ろうというアイデアはどのように生まれたのか。

「夕顔のふくべ」も、「結城紬」も、「ピュアポイント」も、ふとした時の気付きからでした。

ピュアポイントは12年程前に、ふくべは3年前に、結城紬は2年程前でしょうか。

もっと楽しい音、さらに心地よい音を求め続けた毎日の中で、偶然に良いアイデアをひらめきました。

出典:「ブルースターサウンズ」Press release

天然・手作り・オンリーワン

同商品は材質だけでなく、響きやバランス、小さな音でも聞こえるといった「音質」や、女性でも扱いやすい約1.5キログラムの「重量」、たまご型の可愛い表情で質感の高い「外観」、8センチメートルのフルレンジという「スピーカーユニット口径」など、随所にこだわりが詰まっている。

天然・手作り・オンリーワンのスピーカーです。「何気ない日常の暮しが、心地よく癒されるスピーカー」で有りたいです。

音は楽器で言うと「チェロやビオラのような擦弦楽器の響き」だそう。

部屋のドアを開けていれば2階建ての家であっても小さな音でも、各部屋に不思議なほど響き渡ります。

ドイツやパリなど、海外でも好評

同商品は芸能界や海外など、さまざまな人々から好評だという。シンガポールやパリで展示会を開催した際には「コンセプトがおもしろい」「フランスでも購入可能か?」「これを見るために2度展示会を訪問した」といった反響があったそう。

つい先日もドイツ・フランクフルト在住の人から問い合わせがあったという。

提供:ブルースターサウンズ

地域社会に残していきたい作品

同商品に込める思いをこう語る。

フクッチは、農家の方々、子ども達、伝統工芸士、地域市町村、県、農水省、経産省、アメリカ、ドイツ、本当に多くの方々の支援を受けて歩んでおります。単なる、電機製品ではなく、沢山の方の思いと私自身の生涯集大成の作品にして参りたいとの思いで一杯です。

私も現在67才。私利私欲では無く「時を超え 響き合う、音」の作品として地域に社会に残して行きたいと思います。

提供:ブルースターサウンズ