「狙い通り」の鮮烈ミドル…川崎MF森谷、逆転優勝へのキーマンとなるか

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「期待に応えたい」。MF森谷賢太郎が叩き込んだミドルシュートにはそんな気持ちがこもっていた。

 30日、川崎フロンターレは明治安田生命J1リーグ第28節でセレッソ大阪と対戦。19分にCKから谷口彰悟が決めて先手を取ると、前半終了間際に小林悠のゴールで突き放す。さらに後半立ち上がりにはエウシーニョの強烈なハーフボレーで3−0、その6分後には森谷が約30メートルの距離からミドルシュートを叩き込み、試合を決定づけた。その後は1点を返されたものの、終盤にカウンターからエウシーニョがループシュートを決めてゴールラッシュを締めくくった。

 この日、川崎が奪った5ゴールはどれも見事だったが、なかでも森谷のシュートは圧巻だった。

「うまく前が開けたので。監督からもチャンスがあれば打てと言われていました。打たなきゃ入らないので。上手く入って良かったです」

 得点シーンをこう振り返った森谷は、「チームをちょっと楽にできたかなとは思いますけど、自分のゴールはオマケみたいなもの」と謙遜。ただ、「ちょっと当たり損ないみたいな感じなんですけど、そういうほうが意外と不規則なボールになるっていうのは、なんとなく自分の中でコツを掴んでいました。それをあの場面で出せたので良かったです」と、“狙い通り”の一撃に満足気な笑顔がこぼれた。

 チームの中心であるMF大島僚太の離脱。同じポジションに入る選手に対しては、どうしても比較する声があがる。ただ森谷は、「周りの人は比較して、僚太がいないとダメだと言う人もいます。でも自分の中ではそういうのはなくて、チーム全員でやっているっていう意識が強いです」という。ただ、この試合に強い気持ちをもって臨んでいたのも事実だ。

「試合後も練習後も(鬼木達)監督がポジティブな声をかけてくれるので、期待に応えたい、やってやろうという気持ちが強くあって、チャンスを貰った時にそれを出さなきゃいけないというのが自分の中であったので、本当によかったなと思います」

 見事に期待に応えた背番号19に対し、主将の小林悠も「賢太郎はどこのチームに行ってもレギュラーで出られる選手なのに、サブでも練習で手を抜くことなくやっている。それが今日の結果に繋がったと思います。こういう選手が、またチームを強くしてくれる。同じ選手としてすごくリスペクトしています」と賛辞を惜しまない。

 今節、首位の鹿島アントラーズが敗れたことで、川崎は勝ち点差を5に縮めた。逆転優勝へ、鮮烈なゴールで存在感を示した森谷賢太郎が、そのキーマンとなる。