復帰後初先発を果たしたMF山田大記

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[9.30 J1第28節 FC東京0-0磐田 味スタ]

 今夏、3年ぶりにジュビロ磐田に復帰したMF山田大記にとって、初先発を飾ったFC東京戦は悔しさの残る一戦となった。「先発を自分で勝ち取ったというよりは、名波(浩)監督からチャンスをもらったという形。その期待に応えられればよかったが、そうならなくて残念」と肩を落とした。

 ドイツ2部から3部に降格したカールスルーエを5月に退団後、欧州での所属先が決まらず、8月末に磐田へ戻ってきた山田は、前節までリーグ戦2試合に途中出場し、わずか20分弱のプレー。チーム合流からの時間も浅く、「紅白戦でもコンビネーションの課題はあった」(山田)という状態だったが、名波浩監督は今節から採用した4-2-3-1のトップ下でスタートから送り出した。

 プロ1年目から10番を背負い、3年半にわたりチームを引っ張ったアタッカーにはサポーターの注目も集まったが、期待通りの活躍は見せることはできず。前半20分、FW川又堅碁へのスルーパスが通らなかった場面など、連携面で課題を残し、後半12分にMF松浦拓弥と交代でピッチを退いた。

「(相手守備陣の)間のスペースとか、俊さん(MF中村俊輔)の一つ前で受けどころを作れればと思って試合に入った」と久々の先発に臨んだ背番号19だったが、「そういった場面が少なかったと思う。もうちょっと個で打開するなど、自分のところで無理をすればよかった」と唇をかんだ。

 ドイツでプレーしていたボランチとは異なるポジションということもあり、試合前に「リハビリのつもりでリラックスして入ろう」と送り出していた名波監督も「今日の出来は良くなかったと思う」と厳しい評価。「後ろ(へのパス)の選択が多く、背後に抜け出すプレーも少なく、期待したプレーではなかった」と、山田の自己評価と同様の印象を抱いていたようだ。

 それでもフィット感の欠ける中であえて送り出したのは、今後への“投資”的な意味合いもあったという。指揮官は試合後の会見で、「試合の頭から出ることによって、彼の中に新しいものが芽生えてきたと思う。先発出場する自信と不安が入り交じった状態というのは、アスリートにとってはちょうどいい。これから2週間アジャスト(適応)する時間があるので、高いレベルにまで持ってきてほしい」とあらためて期待を口にした。

 一方の山田も、先発出場を通じて「コンビネーションも試合勘も、ここから上げていくしかない」とあらためて自らの課題を認識した様子。「名波さんの期待は感じているので、プレーでしっかりと応えたい。次の試合まで2週間あるので、練習から意識して改善していく」と力強く話した。

 2週間後の10月14日に控えるJ1第29節は、アウェーで迎える清水との“静岡ダービー”。試合後、サポーターから「10.14 日本平で勝とう」という横断幕が出されたように、単なる勝ち点3だけでなくクラブの意地も懸けて臨む一戦となる。

 ホームタウンの磐田市に隣接する浜松市で育ち、小〜中学時代にサックスブルーのユニフォームに身を包んでいた28歳は「自分はジュビロの下部組織出身なので、ダービーに対しては人一倍思い入れがある。より良いコンディションにして、そこに挑むための充実した2週間にしたい」とすでに前を見据えている。

(取材・文 竹内達也)
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