マーリンズのイチロー【写真:Getty Images】

写真拡大

今季初盗塁、衰え知らずの43歳に敵軍地元も称賛「なんてキャリアなんでしょう」

 米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手はメジャー17年目を迎えた今シーズン、様々なマイルストーンを打ち立てているが、その健在ぶりは地元マイアミのみならず、敵地メディアも認めるところとなっている。28日(日本時間29日)の本拠地ブレーブス戦でメジャー史上最多まであと1本に迫る27本目の代打安打と今季初盗塁を記録していたが、敵軍の地元アトランタの放送局の実況は「何てアメージングなアスリートなんだ」と43歳のベテランに最大限の賛辞を送っている。

 今季限りでマーリンズと契約満了となる背番号51。来季の契約オプションは球団側が保有しているため、去就は大きな注目を集めているが、イチローは対戦相手のメディアからも大きな敬意を集めている。

 それは、28日のブレーブス戦のことだった。6回2死走者なしの場面で登場したイチローは、相手のエース右腕フリオ・テヘランの2球目の速球を完璧に捉え、一、二塁間を痛烈に破るヒットとなった。

 敵地アトランタで中継している「FOXスポーツ・サウスイースト」の実況は「これでナンバー27です。スズキが2死からヒットです」と興奮を抑えるように語った。1995年にジョン・バンダーウォールが記録したメジャー代打最多安打にあと1本に迫る一撃だった。

一人のアスリートとして称賛「イチローは43歳だということ、誰もわからない」

 これでメジャー通算3080安打となり、歴代21位のキャップ・アンソンの3081本に残り1本と迫っている。2つの金字塔に王手をかけている背番号51に対し、実況は「なんてキャリアなんでしょう、イチロー・スズキ」とため息混じりに脱帽した。

 だが、イチローはヒットだけで終わらなかった。続くゴードンの打席の初球に色褪せぬ韋駄天ぶりを見せつけ、二盗に成功。今季初盗塁でオリックス時代から続くシーズン連続盗塁を24年に伸ばした。

 10月に44歳の誕生日を迎える背番号51の躍動感あふれる走塁に、実況は「イチローは43歳だということ、誰もわからないでしょう。何てアメージングなアスリートだ!」と最大限の賛辞を送っている。衰えを知らないイチローの価値は野球の枠を飛び越え、一人のアスリートとしても称賛の的になっているようだ。

 ゴードンは外野フライに倒れ、マーリンズの攻撃は終了したが、敵地実況は「マイルストーンの2つのヒットがありました。ジャンカルロ・スタントンの58本塁打とイチロー・スズキの代打27安打です」と締めていた。対戦相手のメディアもイチローの健在ぶりをリスペクトし、シーズン最終盤であと一歩に迫る金字塔の行方にも注目している。