豪メルボルンで行われた男女同一賃金を要求するデモ(2010年6月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】男女の格差是正に努める取り組みが進められているドイツの大企業では、女性の取締役の数は今なお男性に大きく後れを取っているものの、報酬は男性よりも平均して5%高いことが29日に発表された報告書で明らかになった。

 コンサルティング大手のEY(アーンスト・アンド・ヤング)が発表した報告書によると、フランクフルト証券取引所(Frankfurt Stock Exchange)のドイツ株式指数(DAX)を構成する優良30銘柄(ブルーチップ)企業の場合、女性取締役の2016年の年収は役員報酬と賞与を合わせて平均約300万ユーロ(約4億円)だったのに対し、男性取締役の平均所得は286万ユーロ(3億8000万円)と、DAX構成企業の女性取締役の平均所得が男性の平均所得を初めて上回った。

 ただし、この数字には最高経営責任者(CEO)の所得は含まれていない。理由は至って簡単で、DAX構成企業に女性のCEOは一人もいないためだ。DAX構成企業には現在、男性取締役が125人いるのに対し、女性取締役はわずか18人と、男女比は約7対1になっている。

 同報告書は、各企業は女性を取締役に選任する取り組みを強化しているが、「女性の取締役候補は極めて少ないため、市場価値が上がり、それに伴い報酬も上昇している」と分析。男性側の所得がほぼ横ばいであるにもかかわらず、女性の所得が2013年から14%増加したことからも、女性取締役の「交渉上の立場」が強まっていることがうかがえるとしている。

 一方で同報告書によると、フランクフルト証券取引所の他の株価指数、ドイツ中型株指数(MDAX)などを構成する中小企業の場合は、女性取締役の所得は男性に比べると低いままだという。
【翻訳編集】AFPBB News