リョム・テオク、キム・ジュシク【写真:Getty Images】

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2月の冬季アジア大会で銅メダル、日本人ファンを魅了した2人が語った言葉

 フィギュアスケートのネーベンホルン杯(ドイツ・オーベルストドルフ)は29日、五輪最終予選を兼ねて行われ、北朝鮮ペアが平昌五輪の出場権を獲得した。北朝鮮が来年の平昌五輪で出場権を獲得するのは、全競技を通じて初。一躍、脚光を浴びる存在となった男女は、今年2月に札幌で行われた冬季アジア大会に出場し、“日常”を明かしていた。

 リョム・テオク、キム・ジュシク組は28日のショートプログラム(SP)で5位の好位置につけると、29日のフリーもきっちりと演技をまとめ、総合6位に。見事に平昌五輪の出場権を獲得した。

 一躍、脚光を浴びた2人だが、今年2月に日本で演技を披露していた。札幌で行われたアジア大会に出場。中国ペアに続く3位に入り、銅メダルを獲得していたのだ。当時、2人は自らの言葉で心境を明かした。

 見事な演技で称賛の拍手とともに花束が投げ込まれるなど、日本人ファンを魅了。「アットホームな雰囲気だった」と男子のキムは日本の会場の印象を語り、ベールに包まれた母国のスポーツ環境の“日常”を明かしていた。

「質問は大会に関するもののみ」で五輪に言及なし…注目の平昌五輪出場の行方

 普段は北朝鮮の女性コーチの下でトレーニングに励み、1日に氷上で3時間、陸上で4時間、みっちりと練習をこなしているという。そして、真冬の札幌だったが、日本の印象を問われると、キムは「非常に暖かいです」と率直な感想を語っていた。

 質問には25歳のキムが多く答えていた。慣れない環境に女子の18歳、リョムは緊張気味だったが、質問を向けられると、笑みをこぼすシーンもあった。

 表彰式を終えて登壇した公式会見の最後には1、2位の中国ペアとそろって記念撮影にも応じた。リョムは「貴重な経験を積むことができた」と意気込み、キムは「今回の教訓、経験を生かしたい。世界のトップのレベルになりたい」と決意を明かしていたが、事前に「質問は大会に関するもののみ」と関係者から指示があり、当時から五輪に対する事柄に口を開くことはなかった。

 北朝鮮は14年ソチ五輪には選手団を派遣しなかったため、今回の平昌五輪に参加すれば、2大会ぶりの冬季五輪出場となる。海外メディアも続々と出場権獲得を報じているが、果たして、2人は平昌のリンクに立つことはあるのか。

 かつて日本人ファンを魅了したペアの動向に注目が集まりそうだ。