20〜30代の独身女性の彼氏がいない確率が50%を超える今。いつの間にやら少数派になった彼氏持ちの女性の中には、彼氏はいるもののセカンドポジションのまま、いつまでたってもファースト(本命)になれない女性たちがいます。彼女たちが本命になれない原因は何なのでしょうか……。彼女たちの過去の恋愛から、その原因を探っていきます。

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今回お話を伺ったのは、都内で医療事務の仕事をしている立花律子さん(仮名・39歳)。鎖骨まである手入れされた黒髪に、色白の肌とパッチリとした大きな瞳が印象的な清楚系美人、律子さんの第一印象は、そんな品の良さを感じました。服装も白を基調としたシンプルなデザインのもので、年齢相当の落ち着きも感じます。美人で人当たりも良く、上品な雰囲気を感じる律子さんはなぜ独身なのでしょうか……。彼女のセカンド気質はどこにあるのか――。生い立ちや、学生時代の恋愛から話を伺っていきます。

「出身は神奈川県で、両親と5歳下の妹との4人家族です。父親は開業医で、実家は歯医者です。開業医って儲かっているイメージがあると思うんですけど、小さい頃からあまり贅沢はさせてもらえませんでしたね。父が倹約家というか、質素な暮らしを好む人だったんです。なので、家族で海外旅行なんて行ったこともありませんし、年に1回の贅沢と言えば、お盆の時期に行く国内旅行だけでしたね。でも、そんな父にみんな合わすのが普通で、家族仲は良かったですよ。両親ともに厳しくはなかったので、好き勝手やらしてもらっていました。実は妹は歯科医になったんですが、私はそこまで勉強もできなかったし、努力もやり続けられるタイプじゃなかったので、今の職業に就いた感じですね」

初めて彼氏ができたのはいつですか?

「中学生の頃です。学生時代が人生のモテピークだったんじゃないかなと思うほどモテたんですよ。中学では、1歳年上のバスケ部の人に告白されて付き合いました。彼のことは告白されるまであまり知らなかったんですが、カッコよくて人気がある人だったので、いいかなと思って。私の頃の中学生の付き合いなんて、進んでいる子でもキス止まりで、私は手をつないだりしたくらいです。

結局彼とは、彼が高校生になってしばらくした後に連絡が来なくなり、自然消滅した感じです。私もその頃には彼に興味がなくなっていたので、傷ついたり凹んだりはした記憶は残っていませんね。初めての彼じゃなかったら彼氏の人数のカウントにも入れなかったんじゃないかって思うくらい、もう記憶があやふやです(笑)」

高校・大学時代は同級生だけでなく、先輩からもちやほやされるモテ期に入ります

律子さんはその後も高校、大学とモテモテの人生を進んでいったそうです。

「高校時代は入学後に色んな運動部のマネージャーに勧誘されたり、先輩たちに待ち伏せされて声をかけられたり、今振り返るとちやほやされていましたね。声をかけてくる男子の中から気になった人と付き合うような学生時代でした。でも、そうなると女性からの敵視がすごくて……。クラスで1人ぼっちになったこともありました。でも結構図太いほうなのか、あまり気にしていませんでした。たまに仲良くしてくれるような他クラスの友達はいたので。それに、女友達といるより男性にちやほやされている自分のほうがカッコいいと思っていた気がします……。当時の自分を振り返ると、結構嫌なやつだったのかもしれません(笑)。でも友達に恵まれなかったのも高校時代で終わり、大学ではみんなが広く浅く付き合うようになったので、普通に授業を一緒に受けるような友達はできました」

大学時代は合コンに紹介など、新しい出会いを求め続けたといいます。

「大学時代も付き合う人はいるものの、すぐに目移りしてしまって、1人の人と長く付き合うことはなかったです。1番長い人でも半年続きませんでしたね。でも寂しいとか悲しい思いをした記憶はありません。そんなに別れを重ねていると、この彼とはもうそろそろかもとわかってきたりするんです。素っ気ない態度になってきたりとか、前までは私のことを1番優先してくれていたのにそうじゃなくなったりとか……。そんな態度が見えてくると、彼氏がいても合コンに参加したり、彼氏がいることを隠して紹介してもらったりしていました。そんな感じで、ほぼ恋愛しか学生時代はしてこなかったかもしれません。でも、そんなにちやほやされるのも、環境や年齢が大きかったんだなと、後になって後悔することになるんです……」

大学に入り、多い時は週4〜5で合コンを繰り返していた律子さん。そこにいたカッコいい人からのアプローチを受ける度に今付き合っている男性と天秤にかけて、より条件のいいほうを選んでいたと言います。

モテモテの学生時代を満喫した後、就職。年齢を重ねる度、今までと同じように向き合っていた男性の態度は徐々に変わっていき……。若い頃モテた記憶が忘れられない……〜その2〜に続きます。