2016年1月、ポーランドの首都ワルシャワと日本の成田空港を結ぶ新たな路線が就航し、両国の距離はぐっと近くなりました。直行便でポーランドへ行けるようになった今、ポーランドを訪れる日本人観光客は右肩上がりで増加しています。

しかし、人気のアジア諸国や欧米各国と比べるとポーランド旅行者はまだまだ少ないのが現状。そのため参考になる情報も限られており、個人で旅行プランを立てるのはハードルが少し高いです。そこで本稿では、ポーランドでガイドをしている筆者が王道の旅行プランを提案させていただきます。

 

※こちらで紹介する旅行プランは、ポーランド航空の成田〜ワルシャワ直行便を利用してポーランドへ行くことが前提となっています。

 

1日目:成田からワルシャワへ

旅行1日目は、成田からワルシャワへの移動となります。2017年9月現在、成田発ワルシャワ着のスケジュールは以下の通り。

 

◆月・火・木・土の週4便

◆成田空港10時20分発、ワルシャワ空港同日14時25分着

◆所要時間11時間05分

 

ワルシャワ空港に到着するのは、成田空港を出発した日と同日の14時25分。入国審査や市内までの移動時間を含めると、宿泊先にチェックインするのは16時〜17時になるでしょう。空港からワルシャワ中心部までの距離は約10キロと近く、列車移動も快適なのがうれしいです。

 

宿泊先に到着したらベッドで休みたいところですが、時差ボケを早く克服するためにもここで寝てしまうのはおすすめしません。日本とポーランドの時差は、サマータイム期間(2017年は10月29日まで)で7時間(冬時間では8時間)。ひと休みしたら文化科学宮殿の展望台で都会の景色を堪能し、レストランで夕食を楽しみましょう。元気があれば旧市街を散策し、宿泊先に戻ったら明日に備えてゆっくり休んでください。

 

◆文化科学宮殿の展望台
営業時間:毎日10:00-20:00
※5月1日〜10月30日の毎週金曜日と土曜日は23:00まで

 

2日目:終日ワルシャワ市街観光

この日はまる1日、ワルシャワとその近郊を観光します。朝8時〜9時ごろには朝食を済ませ、さっそく市街へ出かけましょう。

 

ワルシャワは第2次世界大戦中、ナチスに街の80%を破壊されたという苦難の過去を持ちます。しかし戦後、ポーランド人がワルシャワの街並みを建物のひび1本に至るまで復元し、その見事な完成度からワルシャワ歴史地区として世界遺産に登録されました。

 

ポーランド全盛期の16世紀から17世紀は「北のパリ」とも呼ばれた首都ワルシャワ。旧市街を中心に1日を過ごすのもよいですが、クラシックファンであればショパン縁の場所を巡るのもいいでしょう。見逃せない近代的な博物館も多くあり、特に歴史好きにとっては2日あっても足りない程の観光スポットが存在します。

 

この日に巡る主な観光スポット

★ワルシャワ王宮

★中央広場や王宮広場

★旧市街の教会(聖十字架教会、聖アンナ教会、聖ヨハネ大聖堂)

★ワジェンキ公園

★ワルシャワ蜂起博物館

★ショパン博物館

★ヴィラヌフ宮殿など

 

3日目:午前中にクラクフへ、午後からクラクフ市街観光

高速列車ペンドリーノを利用すると、ワルシャワ中央駅からクラクフ中央駅へは平均2.5時間で到着します。クラクフ中央駅から旧市街の入り口までは徒歩10分以内なので、宿泊先が離れている場合は駅に荷物を預けてしまいましょう。

 

クラクフはポーランドの京都と例えられ、過去500年以上にもわたり首都として栄えました。美しい旧市街には中世の街並がそのまま残っており、クラクフ歴史地区として世界遺産にも登録されています。旧市街の中央広場ではイベントが開催される頻度も高く、ポーランドの文化や伝統を目にする機会も多くあるでしょう。

 

この日に巡る主な観光スポット

★スタレ・クレパシュ市場

★要塞バルバカン

★聖マリア教会

★織物会館

★ヤギェウォ大学旧校舎 コレギウム・マイウス

★中央広場地下博物館

★クラクフ国立美術館

★旧ユダヤ人地区のカジミエシュ地区など

 

4日目:アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を見学

第2次世界大戦中の悲劇の場所、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所(以下、アウシュヴィッツ)がポーランドにあることは意外と知られていません。

 

当時のナチス・ドイツは、ナチス占領下のポーランドを中心に多くの収容所を建設しました。その中でも最大規模の強制収容所となったアウシュヴィッツは、クラクフから西へ約54キロのオシフィエンチムという小さな町にあります。

 

クラクフからオシフィエンチムへはバスで片道約1時間30分。アウシュヴィッツは原則ツアーに参加しながら2つの収容所を見学し、所要時間は3.5時間となります。クラクフから日帰りで行く場合、クラクフへ戻るのは夕方ごろになるでしょう。また、アウシュヴィッツは見学者で混み合うことが多いため、事前の訪問予約はお忘れなく。

 

5日目:ヴィエリチカ岩塩坑とヴァヴェル城を観光してワルシャワへ

この日は夕方からワルシャワへ移動します。それまでは、クラクフ近郊のヴィエリチカ岩塩坑と旧市街南にあるヴァヴェル城の2か所を観光しましょう。

 

ヴィエリチカ岩塩坑はクラクフ旧市街と並んで1978年に登録された世界遺産第1号。クラクフより南東へ14キロいったヴィエリチカにあり、世界最古の製塩企業として知られます。所要時間約2〜2.5時間のツアーに参加する必要があるため、クラクフからの移動時間を考慮して午前9時〜10時ごろにはツアーに参加できるようにしてください。

 

岩塩坑の見学が終わったら昼食を済ませて、ヴァヴェル城へ向かいます。岩塩坑からはバスでヴァヴェル城の対岸まで行くことができるので、天気が良ければバス移動がお勧め。ヴァヴェル城のあるヴァヴェルの丘に到着したら、ヴァヴェル大聖堂と王宮内の施設を見学しましょう。

 

6日目:ワルシャワから成田へ

長かったようであっという間だったポーランド旅行もついに最終日です。2017年9月現在、ワルシャワ〜成田線のスケジュールは以下の通り。

 

◆月・水・金・日の週4便

◆ワルシャワ空港15時10分発、成田空港翌08時45分着

◆所要時間10時間35分

 

 

余裕をもって2時間前にチェックインできるよう、12時過ぎには空港へ向かいましょう。機内食が出るので、お昼は軽食程度で済ましておくほうがベター。

 

荷物は宿泊先あるいは中央駅のコインロッカーに預けておき、午前中は2日目の市街観光で見逃してしまったところを中心に観光しましょう。

さて、ポーランドの旅行プランはいかがだったでしょうか。この1週間だけでも訪れる世界遺産は計4か所となり、かなり見どころの詰まったスケジュールとなっています。しかも、ポーランドの魅力溢れる街はこの2都市以外にもあるので、この旅行でポーランドを気に入ったらまた来るというのもあり。

 

最近のヨーロッパ情勢から海外への渡航を懸念する方が増えてきましたが、ポーランドはヨーロッパ随一の安全な国。筆者のブログではポーランドの魅力を旅行から暮らし、文化や歴史に至るまでたくさん紹介しているので、ぜひ覗いてみてください。

 

【ポーランドなび WITAM!】 http://witam-pl.com