男たちの夫婦観はなぜ変わらないのか?

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変わらない男性の意識、原因は女性にも?

「息子が親の介護をする家庭」が増加しているようです。しかし、共働きが増えても「介護や育児などは女性の仕事」という意識は未だに根強いのではないでしょうか。そこで今回は、男性側から見た夫婦観・女性観が変わっていないことについて書いていこうと思います。では、いつといつとを比較して、変わらないとするのか?古代まで遡るとなると男が狩りをしてという所までなると生きていく為となるので、ここは近年という事で、書いていきます。

1960年から70年代の高度成長時代、男は外で働き、妻は子育てをしながら短時間のパートをし、人々の暮らしだけではなく日本の発展に貢献しました。特に終身雇用制度が生きていた時代には、男性は会社に対して「一生勤める」という不変の忠誠を誓い、その代わり定年までの雇用を保障されており、その成功体験が働く男性の記憶であり、基盤になっています。そのために、男性は一般的に変化を嫌う傾向にあります。一方で、女性は結婚したら姓が変わり、夫の勤務先によっては転居をしたりと変化に対しての柔軟性があります。アインシュタイン曰く「男は結婚する時に、女が変わらないことを望む。女は結婚する時に、男が変わることを望む。両者の利害は、一致しないので決別は不可避」とあるくらいです。

そのような背景があり、妻は長い間、「夫の働きの為には仕方ない」とライフスタイルの変化にしても、オスの習性である浮気にしても、我慢を強いられる立場にありました。しかし、それがまかり通るのは、何を隠そう「いちいち大騒ぎをしなさんな」という姑とか、女性の先輩の存在が大きいのです。ある意味、男性とは「変わらない生き物」という理解の下、女性が柔軟性を持って合わせていくことで、夫婦は続いていくと信じられています。つまり男の「自由や遊びが許される」という甘えは、実は女性が脈々と受け継いできたものであり、男性の意識や習慣が変わらない問題は、女性もその一役買っているということとも言えるのです。

共働きが増えた現代でも、生涯賃金としては男性の方がずっと上です。妻は子供を生んだその日に母になり、お乳を含ませて母である実感を強くしますが、夫は父としての実感を感じるのは、【この子を食べさせていく責任】という間接的なものです。その為、どうしても夫が家族を養うという責任が生じる分、妻も夫を気持ちよく働かせる為に、一歩引くようにと自分の母親からも教えられます。

でもそれでいいのです。夫に女性のように融通が利く生き方をされたら、仕事も落ち着かないかもしれません。仕事が安定しないのは、妻にとっては不安材料ではないですか?そう考えると、男性に変化を求めないのも、実は妻自身なのです。だから、口では男性に変わってほしいと言いながらも、男性が変わることを阻んでいるのは妻なのかもしれません。


夫婦観のすり合わせ、すれ違いへの危機感は必要

私の相談業の中で感じるのは、妻は夫婦に問題が起きたときに、何が原因で、どうしたらよかったか、後悔も含め、概ね理解している人が多いのに比べ、男性は自分自身で意識して、特に夫婦観というのをもっているとは思えません。男性は自分の夫婦観等を明確に自覚している人は少ないのです。それだけに、妻と自分の何が合わなかったか?それを理解できていません。むしろ、なんだかんだ言いながら「上手く行っていた」と感じています。

本当は、妻の方が「かなり無理をして合わせてくれていた」という自覚も危機感もないということです。夫も多少は我侭を言っている自覚はあっても、特に指摘がなければ許されると思い込んでいる場合があります。

このボルテージの変化に気づかないというのも、男性自身が変化の少ない人間だから、妻が変化していることにも鈍感で気づかないのです。

これが続いている場合、夫婦関係は非常に危険な状態で、夫が気がついた時には、妻の我慢が限界に達している段階であることが多いでしょう。たとえば、夫婦の会話もなく、夕飯のおかずも手抜きをされている場合、すでに夫への愛情はなくなっています。妻はこの状態になるとかなり冷えているはずです。それまでに妻は色々、訴えてきたかもしれませんが、妻が言っても聞く耳を持たなかったのか、考えようともしなかったと言えるのです。これは非常に危機的な状態です。

身体も年を重ねると、健康診断が必要です。夫婦もそれと同様、そのあり方を、一度妻と二人で、チェックをして、互いに変わらなくてもいいのか?変わる必要があるとしたら、何なのか?一度人生の健康診断をして下さい。


【村越 真里子:夫婦問題カウンセラー】


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