「千寿司」の上にぎり

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 藤井聡太四段の活躍などにより、将棋が大ブームになるとともに棋士たちが食べる「将棋メシ」が注目を集めている。著名棋士たちが実際に食べている、5つの店を紹介しよう。

●千寿司(東京・渋谷区)

 東京・将棋会館から300メートルほどの場所に位置する寿司店。1957年に創業し、1976年に会館ができた当初から出前を届けてきた。築地で仕入れた新鮮なネタを使うにぎりが特徴で、特に加藤一二三九段が愛する大トロが入った特上にぎり(税込2800円)や上にぎり(税込1780円)がよく出前される。にぎりと同じネタを使った各種ちらしも人気。

 佐藤天彦名人が特上にぎり寿司を注文することが多い。若手の永瀬拓矢六段が昼夜で上にぎり寿司と納豆巻を食べることも。

【住所】東京都渋谷区千駄ヶ谷3-14-1
【営業時間】平日11時半〜15時、17時〜22時半、土曜は20時半まで
【定休日】日、祝

●和風そば処 みろく庵(東京・渋谷区)

 出前のラインアップに定食が欲しいという棋士の要望に応える形で、会館への出前をするようになった。定食や一品料理が充実しており、居酒屋としての利用客も多い。

「棋士の方も仲間内で飲みにいらっしゃいます。“肉じゃが定食をずっと食べていたけど、負けこんじゃったからやめたよ”なんておっしゃる方もいましたね」(店主)

 当店の肉豆腐定食に「餅追加」は三浦弘行九段が採用して広まった。ほか、佐々木勇気六段が藤井聡太四段の連勝を29で止めた対局の昼食で注文された。

【住所】東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-14
【営業時間】11時半〜翌1時まで
【定休日】月曜(不定休)
※出前は100円増し

●ふじもと(とんかつ店。東京・千代田区)

 とんかつには岩中豚、チキンカツには大山地鶏を使用。食べ応えのある定食が人気で、棋士への出前が多い。斜向かいにある同名のうなぎ店は店主の弟が営んでいる。そのため、とんかつ店の定食メニューに、汁物はうなぎ店の肝吸いや赤だしを付けるといった、両店の関係を知っているからこそできる“ツウ”な注文をする棋士もいるとか。

 丸山忠久九段はヒレカツ定食が定番。木村一基九段は胃もたれしないようロースカツ丼(ライト)を注文することが多い。

【住所】東京都千代田区千駄ヶ谷3-14-2
【営業時間】11時半〜15時、17時半〜21時
【定休日】日、祝、土曜は不定休

●レストラン イレブン(大阪市福島区)

 関西将棋会館の1階にある洋食レストラン。棋士たちに人気なのが日替わりでローテーションされる「サービスランチ」(900円)で、一番人気は藤井聡太四段が20連勝を飾った当日にも注文した、珍豚美人(ちんとんしゃん、金曜メニュー)だ。同店の創業は1981年だが、このメニューは姉妹店にそれ以前からあったという。カラッと揚がった山形産のロース肉に、ピリ辛の特製ゴマタレがよく合う。

 関西将棋会館竣工以来、長年棋士に愛されている人気店。関西の棋士だけでなく、関東の棋士が遠征してきたときもよく注文している。

【住所】大阪市福島区福島6-3-11 関西将棋会館1F
【営業時間】11時半〜14時半(14時15分LO)、17時〜21時(20時半LO)
【定休日】木曜

●小雀弥 福島店(大阪市福島区)

 1975年創業、自家製麺とこだわりのだしを使ったうどん・そば店。中でも棋士に人気なのは「茶美豚の胡麻味噌とじうどん」(900円)。豆板醤やコチュジャンなど、約8種類の調味料を使った特製味噌ダレを溶かしただしに、茹でた茶美豚をトッピングし、玉子でとじてある。元々は従業員に人気の賄いだったが、2015年11月から通常メニュー化された。

 昨年の外出禁止規定にともない出前に採用された。麺類が好きな藤井聡太四段が28連勝目のときに、胡麻味噌とじうどんを注文した。

【住所】大阪市福島区玉川4-10-2
【営業時間】11時〜翌6時
【定休日】無休

◆撮影/河野公俊、岩本朗、WEST

※週刊ポスト2017年10月6日号