次世代物流システムの市場規模(画像: 富士経済の発表資料より)

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 富士経済は28日、AIやIoTにより物流業務の自動化が進む次世代物流システム・サービス市場の調査結果を発表した。次世代物流システムとして「ロボティクス・オートメーション」、自動搬送システムなどの「ロジスティックファシリティ」、「IoT」、「AI」、「次世代物流サービス」の5市場を調査・予測している。

■「ロボティクス・オートメーション」

 現場作業の自動化が促進されるなか、無人搬送車のAGVやパワーアシストスーツ、物流向けドローンなどが導入されつつあり、市場は安定的な拡大傾向にある。

 なかでも注目市場として挙げらているのがAGV・アーム付AGV。17年見込み220億円、25年には720億円と予測している。AGVとは、無人で搬送や荷役を行う自動搬送車。現在、ネット通販市場の拡大による小型搬送物の急増から小型AGVの導入が加速しており、人手不足による自動化促進を背景に、今後はアーム付きや無軌道タイプなどの活躍が期待されている。

■「ロジスティックファシリティ」

 倉庫内を一元管理できる「立体自動倉庫システム」を中心に安定した需要を確保。構成比も大きく、今後も堅調な拡大が予想されている。その他、通販業界の活性化による物流システムの自動化を背景に、「自動搬送・仕分けシステム」や「電動式移動棚」などの導入拡大も期待されている。

■「IoT」

 物流のIT化により市場が活性化。デジタルピッキングシステムや物流・倉庫管理ソフトのほか、スマートグラスや宅配ボックスの導入が期待されている。なかでも宅配ボックスは、17年見込み115億円、25年には255億円と予測。ネット通販による宅配物受け取りの機会増により、戸建住宅向けや、ヤマト運輸や佐川急便による駅内設置など公共スペース向けの拡大が期待されている。

■「AI」

 音声活用を中心に今後の拡大が期待されている。専用端末や汎用端末を活用して、業務指示などを音声のみで確認できるシステムである「AI音声認識活用物流システム」は、17年見込み16億円、25年は77億円と予測されている。ピッキングや仕分け作業など様々な分野において活用できるほか、ハンズフリーおよびアイズフリーの観点からも、導入の拡大が見込まれている。

■「次世代物流サービス」

 市場全体では、17年見込み1兆5,950億円、25年に2兆7,085億円と予測。輸入量の増加により外部委託する傾向が強まっていることで、各サービスが拡大傾向にある。なかでも低温物流サービスはPB商品の強化やチルド食品の拡充により、成熟傾向にある。今後は多品種少量生産に対する3Dプリンタ受託製造サービスや、倉庫シェアリングなど新しいサービスの拡充も期待されている。