9月に14回目の来日を果たしたシンガー、カーリー・レイ・ジェプセン。「Call Me Maybe(コール・ミー・メイビー)」や「I Really Like You(アイ・リアリー・ライク・ユー)」などの大ヒット曲で知られる彼女は、老若男女問わず好かれているポップアーティスト。

2015年の大ヒット曲「I Really Like You(アイ・リアリー・ライク・ユー)」。トム・ハンクスとジャスティン・ビーバーがミュージックビデオに出演したことでも話題に。

昨年は輸入版限定で、『Emotion(エモーション)』に収録しきれなかった曲で構成されたEPを発売。そして今月13日には映画『フェリシーと夢のトウシューズ』のテーマソングにも抜擢され、日本のテレビCMにも起用されている「Cut To The Feeling(カット・トゥ・ザ・フィーリング)」が初めてCDに収録されたアルバム『カット・トゥ・ザ・フィーリング〜エモーション・サイドB+』が発売に。

また、アーティスト活動以外にも映画『フェリシーと夢のトウシューズ』で声優を初めて務めるなど、活躍の幅を広げているカーリー。そんなカーリーに仕事や恋愛、そしてナイトライフについて独占インタビューを敢行!

来日について

―14回目の来日だけど、今回は日本ではどんなことをしたい?

そうね、築地に行ってみたいわ! 前回は誕生日だったから、ツアーマネージャーのトニーがすごく切れ味のいい包丁をくれたの。おかしなことかもしれないけど、それまで切れるナイフの良さを知らなったから、それからはトマトを切るだけでも楽しいの! だから家族にはクリスマスにその包丁を買って帰るって約束したのよ。空港で怪しまれないようにしなくっちゃ(笑)。

Got our butts out of bed nice and early to go explore the fish market. Onigiri for breakfast yes please. 🙌🏻

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「早起きして市場を観光。朝食はおにぎりよ♡」

―これまでの来日で印象に残ってることは?

日本はその度に印象的なんだけど、最近は道が分かるようになってきから嬉しいわ。原宿で降ろしてくれたら、自力で好きなお店まで行けちゃうの。そうだ、時間があると必ず明治神宮に寄るわ。鯉がいたり緑が豊かで、とても素晴らしい場所ね!

―日本に滞在した経験から生まれた曲は?

直接っていうワケじゃないけど、日本にいる間はたくさん日記を書いてるの。私は、日記に書かれたフレーズを歌に使用したりするから間接的には影響してるわね。それに、家から離れてる時って一番人生をじっくり考えられるから、多くのインスピレーションを受けているわ!

アルバムについて

―『カット・トゥ・ザ・フィーリング〜エモーション・サイドB+』は『Emotion(エモーション)』に入りきらなかった曲から構成されているけれど、『Emotion(エモーション)』を作る段階で何曲くらい書いたの?

大体200から250曲は書いたわ。そのうち200曲は、レコーディングやプロデュースまでしたの!

―ものすごくキャッチーな「Cut To The Feeling(カット・トゥ・ザ・フィーリング)」だけど、どうしてこれまで『Emotion(エモーション)』や輸入版の『Emotion:Side B(エモーション・サイドB)』に使用されてなかったの? 

当時の私は80年代風のアルバムを作ることを目指してたから、この歌はちょっと劇団調すぎると考えていたの。「I Really Like You(アイ・リアリー・ライク・ユー)」のような楽しい歌はもちろんアルバムに入れたかったけど、入れすぎると他の曲の存在感が消えちゃうこともあるからね。でも歌としては好きだったから、ストックして何かミュージカルとかで使えたらなって思って。ポップミュージカルの歌を書くのが夢だから、「今後のためにストックしておこう」って。そしたら『フェリシーと夢のトウシューズ』の声優の仕事をもらって、映画に合うハッピーな雰囲気な歌はないか聞かれたのよ。だから「あるわ! ぴったりな歌がある!」って感じで映画に起用されたのよ。

―日本のファンに『カット・トゥ・ザ・フィーリング〜エモーション・サイドB+』で、特に聞いてほしい歌は?

そうね。ずっと、いつか『サイド B』は出したいって考えてたんだけど、曲の数が多いこともあって、どれを入れようか悩んだわ。中でも、早い段階で書き終えていた「Roses(ローゼズ)」という歌には思い入れが強いかな。4年くらい前にはできていたんだけど、実は私の最も辛い失恋を歌ってるのよ。その経験を歌にしはじめた初期の歌だから、まさに日記を歌に昇華していったような曲なの。是非聴いてみてほしいな!

「原宿でショッピング。でも本当に必要なものしか買わないの。このペンは絶対に必要でしょ」

最近の活躍について

―初めての声優の仕事はどうだった?

楽しかった! すごく集中してたからあまり緊張しなかったわ。何かに没頭すると他のことを考える余裕がなくなるじゃない? でもね、全くどうしていいのか分からなかったから、本当はもっと緊張するべきだったと思う(笑)。

実際に仕事現場では素晴らしいスタッフに囲まれていたし、みんなに「次はこうしてみようか」って親切に指導してもらって、それを聞きながらやってたわ。ちなみに声は変えずに、素の声で収録したのよ。実は、その頃ツアーのまっただ中だったこともあって、収録する順番が最後になっちゃったの。私が声を入れる段階ではもう映像が出来上がってて、キャラクターの口も動いてたから不自然に聞こえないように声を合わせるのが大変だったわ! だって、ロボットみたいに見えたら変でしょ(笑)。

新曲「Cut To The Feeling(カット・トゥ・ザ・フィーリング)」はカーリーらしいポップな曲。

―「Cut To The Feeling(カット・トゥ・ザ・フィーリング)」がテレビCMに起用されたと聞いたときはどんなリアクションを取ったか覚えてる?

その知らせを受けた時、私ちょうどイタリアひとり旅の最中だったの。突然、携帯電話がジャンジャン鳴りはじめて…(笑)。連絡くれた中にはもちろんマネージャーもいたんだけど、「誰も聞いてくれないと思ってたアノ歌なんだけど、映画の主題歌になって、その後なんだか評判が良いのよね〜。3週間先まで休暇をとってるのは知ってるけど、帰ってきてプロモーションでもしてみる?」って。

でも、さっき言ったように私はすでに何百という曲を書き終えて、しばらくノンストップで仕事をしてきた後だったから休みが必要な時期だったの。だから、「ううん」って断っちゃった。もちろん多くの人に歌の存在が届いてほしかったけど、自分のために時間を使う、たまにはそんな風に自分勝手になることも必要だと思って。

…ともあれ、幸運にも休みから帰ってもまだ「Cut To The Feeling(カット・トゥ・ザ・フィーリング)」が世間から忘れられてなかった、ということ。そういう状況だったから、「やったー!」って感じじゃなくて、「私は何もしていないのに、どうして売れてるの?」って不思議な気持ちだったわ(笑)。

―ひとり旅に不安はなかった?

危険っていう意味での怖さはなかったけど、「どうして世界で最もロマンチックな場所に、たった1人でいるのかしら」って思ったわ! でもその分、毎晩寂しいから外に出る勇気が湧いたの。面白いことに、旅で出会ったほとんどの人が60代。どうやら私って、60代の人と一番気が合うみたい! 「よかったら食事にこない?」って誘ってくれて、「イエス!」って喜んで参加したの。日本にも似てるところがあるんだけど、イタリアの人たちってすごくオープンで歓迎してくれるのよ。だから、イタリアにいた時は、あらゆる人から夕食に誘われたわ。

毎晩夕食ではすごく哲学的な会話をしてたのよ。ある男性が「愛の営みをするのは、お互いのカラダに『愛してる』と書くのと同じ」って言ったの。もう私は、「ペンはどこ!?」って騒いでたんだけど、みんなこういう哲学的な話をしてたわ。

恋愛や私生活について

―恋に落ちた時のカーリーはどうなる?

いろんな種類の恋や愛のカタチがあると思うの。だから、それぞれに違う反応をするわ。でも、例えばクレイジーな恋ってあるじゃない? 相手のことをよく知らないのに、夢中になって妄想がどんどん膨らんじゃう恋。そんな恋に落ちた私は危険だわ。落ち着いてるように見せかけて、実際の頭の中では「きっと彼はこんな香りがする♡」なんてどんどん実際よりもいい人物像を作り上げてしまうの。それで結局、自信を失っちゃうのよね。

でも、本物の愛を見つけた時は違う。例えば、前から知っている友人で、相手をよく理解している状態で恋をすると、強くて最高な私になるわ。

ー現在31歳のカーリー。20代と30代の大きな違いってなんだと思う?

そうね〜…。大人になったことを認めざるを得ないことかしら! 否定したくなる時もあるんだけどね(笑)。あとは様々な局面で、求めるものが変わると思う。

例えば、音楽は絶対に私から取り除くことはできないけど、「他にもやりたいことはないのかな?」って考えたりね。犬を飼うとか、結婚するとか! 昔だったら考えもしなかったことなの。20代の頃は、女友達と「子どもが欲しいか」って話題になれば「もちろん、5年後にはね!」って答えてた。だけど、その「5年後」をずっと先延ばしにしてるって感じなのよね(笑)。

ナイトライフについて

―カーリーのナイトライフについて教えて! 夜遊びは好き?

そうねー、好きなようなあまり好きじゃないような。どちらかというと、ホームパーティの方が好きなの。その方が知り合いに囲まれている安心感があるから。家のリビングを活用したり、みんなで一緒にプールに入ったり…。

あとは、アーティストの友人が多いから友人同士を繋げるのが好きなの。「あなたの新しい曲をみんなに聞かせてあげて! さぁみんな集まって!」ってやってるわ。おせっかいなおばあちゃんみたいよね(笑)。

…とはいえ、外出する時もあるわ。いくつかお気に入りのスポットがあって、特にLAのとあるウィスキーバーにはよく通ってる。あと友人とライブ鑑賞にも行くわね。

―ミュージシャンの友人以外にはどんな人と出かける?

一緒にツアーを回ってる仲間とはよく出かけるわ。かつては「アシスタントやマネージャーとは友達にならない、プロフェッショナルな関係を貫く」なんて決意したことがあるんだけど、気づいたら友達になっちゃってるのよね。いつも一緒にいるから、私生活と切り離すのが難しくって! だから、ツアーから帰ってもアシスタントと一緒にネイルサロンに行ったり、お寿司を食べたりするの。だって、お互いによく知ってる仲なんだもん! 

インタビュー中も、ずっと明るくハッピーオーラを振りまいてくれたカーリー。新アルバム『カット・トゥ・ザ・フィーリング〜エモーション・サイドB+』は恋に落ちてはいけない相手を好きになった女の子や、「友達に戻ろう」とフラれた女の子など、様々な恋愛模様が描かれた珠玉の一枚。

カーリー自身が聴いてほしいと話した「Roses(ローゼズ)」の他にも、「いい恋をすると強くなる」というメッセージが込められた「Higher(ハイアー)」なんて曲も。是非チェックしてみて♡

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